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【ライオン 23年12月期】3・3%増収、減益

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【ライオン 23年12月期】3・3%増収、減益
計画未達も収益性改善へ

 ライオンの2023年12月期決算は、売上高4027億6700万円で前年同期比3・3%増となったが、各利益は減益という結果になった。決算発表に伴い2月15日、東京都中央区の鉄鋼会館で記者懇談会を開き、業績や今後の方針を説明した。

 懇談会には竹森征之社長、鈴木均副社長、久米裕康上席執行役員、福田健吾上席執行役員が出席した。

 公表前の1月31日付で下方修正を行うなど、業績が伸びを欠いた要因について「ファブリックケア分野で二つの大型新商品として柔軟剤『ソフランエアリス』、洗濯用洗剤『ナノックスワン』を発売したが、計画を大きく下回り未達となった」(竹森社長)と分析した。売り上げ面では、インバウンド需要で薬品が増収となった他、ファブリックケアは2桁増を見込んでいたが、ここまで到達しなかった。事業利益は競争費用の増加や本社移転による一時費用の発生などで減少した。

 事業利益は、売り上げ構成比の変化やコストダウンが増加要因となる反面、競争費用の増加、本社移転関連などが上回り、トータルで約34億円の減益。「ファブリックケア新商品の計画未達による粗利減を、追加コストダウン、費用の抑制でカバーすることを目指したが、想定と実績とで50億円ほどの差異が出た」(竹森社長)。

 一般消費財事業の分野別売上高は、オーラルケアが0・8%増、ファブリックケアは1・4%増にとどまった。ビューティケアは8・1%減、リビングケアは6・1%減だった。インバウンド需要が回復しつつある薬品は4・8%増。

 海外事業は引き続き堅調な伸びを示した。東南・南アジアではタイ、マレーシア共に好調に推移し11・4%増収、為替の影響を除く実質ベースでは3・8%増となった。セグメント利益は2倍以上の伸び。北東アジアは主に中国の成長が寄与し19・7%増収。実質ベースでも15・2%増収となった。国別で見ると、タイでは洗濯用洗剤が前年を上回り、ボディソープも好調。マレーシアではハミガキが前年を超える実績となった。中国は現地生産のハミガキ「ホワイト&ホワイト」などオフライン、オンライン共に販売が好調。韓国では洗濯用洗剤が順調に推移している。オーラルケア、ビューティケア、薬品とパーソナルケア分野の構成比を高めてきており、今後への期待も大きいという。

(詳細は「日用品化粧品新聞」2月19日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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