日用品・化粧品・生活用品業界の専門紙

HOME(2022) > 業界ニュース > 企業情報 > 【ライオン】「ライオン会総会」で今後の方針と施策示す

業界ニュース

【ライオン】「ライオン会総会」で今後の方針と施策示す

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【ライオン】「ライオン会総会」で今後の方針と施策示す
「習慣づくり」挑戦、サステナブルな未来目指す

 ライオンは2月4日、東京都千代田区の帝国ホテルで、取引関係のある卸売業各社と構成する「ライオン会」の総会を行った。全国各地にまたがる卸店(ライオン会146社、薬品ライオン会5社)の幹部がこぞって出席する中、昨年実施した施策の振り返りに続き今後の方針、施策、目指す方向性などを示し、更なる協調関係の強化と業界発展へ向けた意気込みを表した。
 バリューチェーンでの協力体制を
 会の冒頭、ライオン会会長を務める竹森征之社長が登壇し、会務報告に続いて「持続可能な未来に向けて~『習慣づくり』による挑戦~」と題し経営戦略の一端を説明した。「困難な事業環境が予想され、また構造的な課題として人口動態の変化にも直面している。本年中には75歳以上の後期高齢者の方々が約2割に達すると予想されている。初回保障費の増大、労働人口の減少が一層懸念される。そうした時代だからこそ、経済価値も社会価値も等しく持つ価値ある提案、その実現が必要不可欠。世のため、人のためになる事業を積極的に展開し、対価をいただき、継続的な事業成長を成し遂げていくという、商売の基本に立ち返ることが求められている」と語る竹森社長は「その上でライオンは、より良い習慣づくりで人々の毎日に貢献する。そうして社会価値と経済価値の創出をイコールにすることを目指している」と強調した。一例として、サステナブルな取り組みとして、ライフサイクルでの水使用量や石油化学由来のプラスチック使用量削減を進めているとし「特に詰め替えの文化を世界でも当たり前の取り組みに、また、洗濯時のすすぎ回数を減らす節水製品の開発と育成にも注力していく」と述べた。
 オーラルヘルスケアについては、包括的な取り組みを進めているとした。30年までにアジア全域で、良い口腔習慣を5億人に届けることを目指し「従来のむし歯、歯周病、口臭に加えて口腔機能――噛む力、飲み込む力、発声などの維持向上までビジネスの視野を広げ、包括的なアプローチを行っていく」とした。そうして、高付加価値商品へのランクアップ、フロスや洗口剤などプラスワンの購買など、市場拡大を加速させていく考えを示した。
 更には「これらの活動は業界全体で協力し推進することで、より大きな社会的インパクトを生み出し、業界全体の競争力向上にも貢献できる」と言い、バリューチェーン全体を通じた協力体制の重要さを訴えた。
 続いて浦尾康弘上席執行役員ヘルス&ホームケア事業本部長が事業方針を説明した。ここでは、昨年の市場動向や取り組みを取り上げつつ「より良いオーラルヘルスケア習慣の浸透に貢献する」ことを使命に掲げ、各ブランドと各種施策、流通や歯科関係者など全方位的な取り組みを推進し、オーラルヘルスケアリテラシーの向上を図るとした。
 最後に三國正晴上級執行役員ヘルス&ホームケア営業本部長が営業方針を紹介した。複数のカテゴリーで昨年行った売り方改善の事例と成果について説明したのに加え、今年度は更なる売り方改善を進め高付加価値化で単価アップも加速したいという。加えて、取引制度や特販事業にも触れ、今後の取り組み強化により、業界全体が成長していくことへの期待を寄せた。


(詳細は「日用品化粧品新聞」2月10日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

各種お申し込み・お問い合わせ

CONTACT