日用品・化粧品・生活用品業界の専門紙

HOME(2022) > 業界ニュース > 企業情報 > 注目ブランド 大石アンドアソシエイツ「ラッセルホブス」

業界ニュース

注目ブランド 大石アンドアソシエイツ「ラッセルホブス」

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
注目ブランド 大石アンドアソシエイツ「ラッセルホブス」

 「私たちにちょうどいい暮らしに価値あるスタイル」を提供

 イギリス生まれの家庭用キッチン家電ブランド「Russell Hobbs(ラッセルホブス)」。国内総代理店である大石アンドアソシエイツでは、使いやすさにこだわって日本向けに仕様を工夫し、カフェケトル、スチーマー、チョッパー、電動ミル、トースターなど多彩なアイテムを展開している。ここでは「Simplicity=シンプルさ」「Reliability=信頼性」「Value=価値」をコンセプトに、「暮らしに心地よいリズムを生むシンプルデザイン」を追求し、「いつもそばにあるライフデザインブランド」として、「私たちにちょうどいい暮らしに価値あるスタイル」を提供するラッセルホブスの魅力に迫る。

  デザイン面での優位性が強み

大石アンドアソシエイツが、「ラッセルホブス」の代表アイテムである電気ケトルを日本市場に投入したのは2000年。ただ、当時の日本では湯を沸かす電化製品は電気ジャーポットが主流であり、電気ケトルは非常に小さなマーケットだったという。当初は1・7リットルの大容量サイズを輸入したが、高齢者や女性でも手軽に注げるサイズが必要だと考え、05年には使い勝手や持つ際のバランスにも配慮した1リットルサイズの「カフェケトル7410JP」を発売。注ぎ口の根元を太くし注ぐ湯量の調節がしやすい点、中に手が入り洗いやすい点などは高く評価され、「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞した。
 その後も、デザインや使い心地でシンプルさを追求したベーシックタイプ、好みの湯加減をキープできる温度調節タイプなど、ユーザーのライフスタイルや好みに合わせたラインアップを続々と展開してきた。現在では、電気ケトルが電気ジャーポットの出荷台数を上回り、家庭に欠かせないアイテムとして存在感を発揮。「ラッセルホブス」は市場活性化に大いに貢献してきたと言える。

 日本料理の空間に寄り添える新アイテム

 そんなブランドから9月に、ユニークなアプローチで差別化を図る新アイテム「ケトル藤7210JP」が登場する。「季節を大切にする日本の風土と社会で発展してきた日本料理の空間に寄り添える電気ケトルを。」という発想を原点にデザイン。「フジ」という言葉が日本を象徴する富士山を連想させ、和とイメージが重なることからネーミングした。
 木目調ディティールのパーツを配し、“ジャパニーズモダン”を感じるたたずまいを実現。丸みを帯びたフォルムなど、既存品とは一線を画す目立つデザインとしている。日本の伝統的な茶器である土瓶のように、本体上部に取っ手を配置する「上手(うわで)」のハンドルには、家具や工芸品で用いられる「籐」を模したアクセントがついており、美しく光沢を放つ鏡面仕上げの本体もポイントだ。
 もちろん使い勝手も追求し、女性、高齢者など力が弱い人でも簡単に開け閉めができるよう、ふたの内側にはシリコン素材を用いた「ソフトオープン構造」を採用。ハンドル上部に2カ所の突起をつけたアーチハンドルとし、グリップ感をもたせた。オートオフ機能、空焚き防止機能なども搭載し、安心、安全な使用にも最大限配慮している。従来のブランドユーザーよりもやや年齢層が高めの、50代以降の支持も取り込んでいきたい考えだ。

 バランス感の良さを大いにアピール

 「ラッセルホブス」の魅力は、電気ケトルのラインアップの豊富さだけではない。日本における使い勝手にもこだわり、表示やフォント、アイコンの工夫など、見やすさ、使いやすさに配慮。住宅事情などに合わせた規格、仕様としたアイテムを続々と展開している。近年は、コンパクトサイズでデザイン性に優れた「電動ミル ソルト&ペッパーミニ7932JP」、栄養価の高い蒸し料理が簡単にできる「ミニスチーマー7910JP」など、日本独自品の売れ行きも好調。デザインはブランド全体に統一感をもたせており、キッチン回りを「ラッセルホブス」で彩りたいというニーズにも応えている。 広報担当者は「人気テレビやバラエティー番組などで紹介され、商品・ブランドの人気が高まっているものの、まだまだブランドの認知度が低いため、ユーザーとの接点を増やすこと」を今後の課題に挙げる。そのためウェブでの情報発信の強化にも取り組み、特に、デザイン性に強みを持つことから親和性の高いインスタグラムの活用に注力。英国ブランドらしさを残しつつ、日本文化を取り入れた独自性あるブランドとして、機能性、デザイン性、価格帯のバランス感の良さを大いにアピールしたい考えだ。
 これまで、大手コーヒーチェーンや化粧品メーカー、アーティストとのコラボ、量販店向けデザインの展開など、市場に多くの提案をしてきたが、その柔軟性もブランドの強み。新商品をクラウドファンティングに出品し商品の制作過程をユーザーに共有し、ブランドとファンをつなぐ活動にも力を入れ、テストマーケティング、PRに役立てていることも仕掛けの一つ。来年には販路限定アイテムの投入も予定しており、今後も様々なアプローチが見られそうだ。
 「単機能かつハイエンドに位置するブランド」「スタイリッシュで使いやすく、質感やデザインに高級感のあるブランド」「時代の流れと共に消費者に新たなニーズを提案するブランド」という立ち位置を確立するための展開に、注目が集まる。(詳細は「生活用品タイムズ」8月1日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

各種お申し込み・お問い合わせ

CONTACT