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【除菌商材】習慣化で市場は高止まり/アルコール以外のアイテムも存在感高まる

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【除菌商材】習慣化で市場は高止まり/アルコール以外のアイテムも存在感高まる

 コロナ禍で大きく伸びた商材として、マスクと並び名前が挙がる除菌商材。昨年の春先に急激な需要の増加があり、一時、店頭から姿を消したことも記憶に新しい。アルコール以外にも、二酸化塩素、次亜塩素酸水など幅広い成分を活用したアイテムが市場をにぎわせており、新規参入企業も数多く見られている。メーカー各社では引き続き啓発活動に力を入れると共に、効果と使いやすさを両立した商品を投入するなど更なる市場活性化を図っている。

 使用率や使用量向上 習慣化示す例が多数

 新型コロナウイルス感染症の影響で、爆発的に市場が拡大した除菌商材。昨年1月下旬から引き合いが強まり、緊急事態宣言が発出された前後には、前年同期比で対物用のウイルス除菌剤が約30倍を記録した週もあった。需要に供給が追いつかない形での店頭の混乱が見られ、各社が増産体制を構築したことで、秋口にはやや落ち着きを見せるようになったものの、ウイルス除菌剤、手指用消毒剤共に市場が大きく拡大。それぞれが300億円規模に成長したと見られる。
 店頭の変化で言えば、ハンドソープや除菌剤を含む“清潔商材”の存在感が向上。ある業界関係者は「昨年の下期の棚割りの際にも小売業側では清潔商材のスペースを拡大したいと考えていたようで、結局は商品の供給などが間に合わなかったようだが、今春は商品の供給も安定してきたため、実際にスペースが拡大していると感じる」と明かす。
 今年に入ってからも順調な推移は見られており「昨年は特殊だったので一昨年比をベースとしているが、4月初旬までは一昨年比75%増と好調。使用シーンが増え、食卓だけでなくキッチン、リビングなど多箇所をケアするケースが増えており、場所ごとの使い分けを提案することでもっと市場が伸びると期待している」(メーカー関係者)。実際、手指消毒剤の使用率は7割弱(ライオン調べ)、アルコール除菌剤の使用率は6割弱(フマキラー調べ)と、それぞれコロナ前は約3割だったものが大きく向上。一人当たりのアルコール除菌商材の使用量も増加傾向で、フマキラーによるとコロナ禍前の2019年は1.1ℓだったものが、20年は1.5ℓに拡大。21年も1.2~1.3ℓと高止まりを見せており、確実に習慣化につながっていることがうかがえる。

(詳細は「日用品化粧品新聞」4月26日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

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