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「日本製」アピールの足掛かりに、「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW」を振り返る

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「日本製」アピールの足掛かりに、「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW」を振り返る

 来場者は前回より約3万6000人上回る
 
 日本DIY・ホームセンター協会が8月、幕張メッセで主催したイベント「第59回JAPAN DIY HOMECENTER SHOW2023」。4年ぶりに入場制限無しで開催された今年は前年以上の来場者数を記録し、多くのにぎわいを見せた。今回は、ショウの実行委員長を務めた竹田光貴副会長(アクリサンデー)に、各企画・コーナーなどの反響を始め、全体の手応えや今後の展望などについて聞いた。
 ――4年ぶりの入場制限無しでの開催となりました。だいぶにぎわいが戻ったのではないでしょうか。
 「お陰様で入場制限が無くなり、昨年は2万人程度の来場者だったのですが、今年は5万6408人と多くの方にお越しいただきました。海外からの出展社も戻り、国内外の出展社数は前年比で62%増の517社、小間数は30%増の1120小間という結果となりました。コロナ禍にあっても、ホームセンターの業績は社会のインフラとして堅調に推移してきたので、ホームセンターと取引したい新規出展企業も多かったと思います」
 ――今年はビジネスマッチングも規模を拡大して行いました。反響はいかがでしたか。
 「参加小売企業数が昨年の9社から今年は17社に増えたので、ブースを拡大しました。海外の出展社にも参加いただけるよう、事前に通訳が必要かどうかを確認して手配するなど、商談が円滑に進むよう環境を整えました。来年は、商談ブースをより拡充させ、今年以上に多くの小売企業に参加していただければと思っています。参加小売企業が増えることで、出展社のメリットもより大きくなるであろうと期待しています」

 DIYと親和性高い趣味を企画に
 
 ――テーマゾーンのキャンプコーナーはいかがでしたか。
 「今年はチャンネル登録者数30万人を誇るキャンプ系人気ユーチューバーのFUKUさんをお招きし、キャンプの楽しみ方や必須アイテムの紹介、これから始めてみようと考えている方も楽しめるトークショー企画もあり、キャンプをとても身近に感じていただけるコーナーになったと思います。家族で楽しもうとホームセンターでキャンプ用品を買い求められるお客様も多いので、今後はファミリー層にも注目されるような企画も展開していきたいと考えています。これ以外にも、キャンプに通じた有名人を呼ぶなどして、更に新しい層を開拓できるようなイベントも検討していきたいと思います」
 ――「趣味にこだわる隠れ家工房」も人気が高かったとか。
 「各ブース内では展示を始め、体験コーナー、ワークショップと即売会などを用意しました。溶接体験ができる『アイアンクラフト』は今年も変わらず人気で、整理券を配るほどの大盛況でした。溶接体験は家庭でなかなかできないものなので、楽しみに来場された方もいらっしゃったかと思います。また、コロナ禍で活躍したアクリルパネルのリユース方法を紹介したコーナーでは、アクリル板の表面をハンディルーターなどで削りながら好きな下絵を写すことができる『アクリルスクラッチアート』の作品を展示した他、実際にアート体験ができるワークショップも用意しました。
 好きな絵を描いて立体的な作品として持ち帰ることができたので、特に親子連れなどには人気でしたね。その他、ラジコンの体験コーナーなども盛り上がりを見せていました。来年以降もDIYと親和性の高い趣味に関する企画を考えています」
 ――ビジネスセミナーも盛り上がりを見せたようです。
 「初日に行った『特別ビジネスセミナー』では、九州を地盤にホームセンターを展開するグッデイの柳瀬隆志社長によるDX事業をテーマとしたセミナーや、ホームセンター業界誌『ダイヤモンド・ホームセンター』の髙浦佑介編集長による『取材活動から見たホームセンター業界の最新トレンド』をテーマとした業界関係者向けのセミナーを実施しましたが、立ち見を含め、多くの方が注目するセミナーとなりました」
 ――アメリカの小売自動化のリーダーである「Badger Technologies」による多目的自律型ロボットの実演披露も開催前から注目されていましたね。
 「会場では、カメラで商品状況を認識し、店内の作業効率を向上させるロボット『Badger』について実演を中心に紹介しました。こちらも100人程の聴衆がいらっしゃいましたが、皆さん真剣な眼差しで話を聞かれていました。大手ホームセンター企業トップの他、このイベントを一番の目当てにして来場された方もいらっしゃったと伺っています。人手不足によって、我々の業界も将来的に従業員が足りなくなってくる可能性があります。業界の皆様に向けて、DXの活用方法など最新の情報を周知できたと考えます」
 ――毎年恒例の「JAPAN DIY 大賞」では、今年は初の試みでインフルエンサー部門を新設されましたが手応えはありましたか。
 「応募条件、ルールといった基準を設けて開催しました。応募していただいたインフルエンサーの方々には、自身のユーチューブなどのSNSでショウの情報を沢山投稿していただきました。各動画の再生回数も伸長していたので、そこから来場につなげることができたと思います。今回のコンテストをきっかけに初めてショウを知ったという方も多くいらっしゃったと聞いていますので、これを機にまた来年も来ていただけるようがんばります」
 ――(新部門について)課題点などはあるのでしょうか。
 「初めての試みでしたので、準備に苦労した点もありましたが、結果的には成功でした。来年以降は、インフルエンサーの方々の拡散力をショウの認知度アップにつなげていく方策を更に検討していきたいと思っています」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」10月2日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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