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【ユニ・チャーム】卸業者各社招き「2024年度有力卸店会」を実施

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【ユニ・チャーム】卸業者各社招き「2024年度有力卸店会」を実施
業界総資産の拡大を目指し相互の取り組みを強化


 ユニ・チャームは4月4日、東京都港区のオークラ東京に全国から卸売業各社のトップを招き「2024年度有力卸店会」を実施した。コロナ禍も明け、更に変化が続く社会環境や市場の動向を踏まえ、業界総資産の拡大へ向けて相互の取り組みをより強化していくことを確認する場となった。

 冒頭、高原豪久社長が全社方針を説明。2023年度を最終年度とした第11次中期経営計画の実績を公表しつつ、次の第12次中計では26年までに連結売上高1兆1500億円、30年には1兆5000億円の実現を目指していることを明らかにした。このうち日本国内では4040億円を目指すとして「年間5%ずつ伸びていけば達成できるが、決して簡単な数字ではなく、引き続き皆様のご協力をお願いしたい」と呼び掛けた。

 また、消費トレンドの変化に触れ「アジアを中心に中間層世帯が拡大し、特に女性の可処分所得が増加し、女性の消費がメガトレンド化している。女性の社会進出が進み、中東、アフリカでも拡大している。当社のような高機能・高付加価値な商品が受け入れられる環境がますます広がると見ている」と述べた。その上で、ブランドエッセンスを“Love Your Possibilities”と定めたことを紹介し「あらゆる人が自らの可能性を慈しみ、利他の心を持ちあえる共生社会の実現を目指し、外部に向けて発信していく」としつつ「第12次中計のタイトルを“Project―L”とした。女性を表すLady、生活者のLife、慈愛のLoveと三つのコンセプトに基づいた。その上で、今年の一文字を『L』と定めた」と述べ、今後に懸ける意気込みを示した。合わせて、ESG目標の「Kyo―sei Life Vision2030」、近年注力する紙おむつのリサイクルや、女性リーダー比率の引き上げなどに言及し、将来を見据えた活動の一端を紹介し、最後に、全ての人とペットが自分らしく生きる社会の実現へ向けて、今後の協力を呼び掛けた。

 続いて、マーケティング・営業を管掌する高久堅二専務執行役員がマーケティング方針を紹介した。マーケティングの定義の変化を説明した上で「顧客の問題には、顧客自身が問題を認識しているコンシャスプロブレム、認識していないアンコンシャスプロブレムの2種類がある」と述べ、自社の「ムーニーマンゆるうんちポケット」「ライフリー男性用軽度失禁」をコンシャスプロブレム、「ソフィ妊活タイミングをチェックできるおりものシート」「顔が見えマスク」をアンコンシャスプロブレムの例として挙げた。

 その上で「当社ではブランディングの定義として、好きになってもらうこと、使ってもらうこと、買ってもらうことを掲げている。そうしたブランドから今後も、生活者の満足と喜びを創造する商品を発売する」として、下期以降の新商品をアピールした。

 最後に渡辺勉常務執行役員ジャパン営業統括本部長が営業本部方針を説明。渡辺常務は人口動態と小売店舗数の変化を挙げ「環境変化への対応、顧客起点の提案を継続して実践し、定番売り場の活性化に重点を置いた提案を進める」と述べた。また、従来から掲げる三つの信念に基づき「営業の基本である推奨販売で売れる状態をつくり上げ新需要を創造していく。また、ターゲット人口が減少する中でも、そのカテゴリー全体を伸ばすための成長転換を図る。お得意先様に先に伸びていただくという信念も変えることなく、販売数に応じた定番フェイスの提案など欠品ロスの改善や納品効率化のための取り組みも図る。更なる市場拡大のため、人口減少の環境下での提案を進化させたい。顧客の購買実態に応じた提案を継続し、加えて新習慣や生活の質向上を捉え需要創造を提案する」と強調しつつ「流通の皆様との協働により業界総資産の拡大を目指していく」と結んだ。


(詳細は「日用品化粧品新聞」4月15日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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