【ファイントゥデイ「フィーノ」】医療用ウィッグを無償で提供
医療用ウィッグに関わる全ての人が360°つながるプログラム「HAIR TOUCH YOU のばせば届く」を展開するファイントゥデイのヘアケアブランド「フィーノ」は、ピンクリボン活動に協賛し9月に数量限定発売したピンク色のフィーノ商品の売り上げの一部に加え、動画コンテンツ「わたしにもできる“ちょっといいこと”」の再生回数に連動した寄付金をNPO法人「全国福祉理美容師養成協会」(ふくりび)に寄付し、ショート、ミディアム、ロング、グレイヘア、子供サイズ、男性サイズといった幅広い人に対応する医療用ウィッグ13体を製作し、無償で提供する。対象はがん治療による副作用や脱毛症、抜毛症などの様々な理由から医療ウィッグを必要とする人で、募集期間は12月2日から来年1月31日まで。
これに伴い11月27日、東京都渋谷区のTIME SHARING渋谷神南3Aで「360°想いのバトンをつなぐ医療用ウィッグ寄贈プロジェクトキックオフセミナー」を行った。
医療用ウィッグを受け取る人だけでなく、それを取り巻く全ての人の「自分らしくありたい」と願う思いに寄り添い、その思いを形にすることを目指す「HAIR TOUCH YOU のばせば届く」では、ヘアウィッグを取り巻く現状を「知る」、自身の思いを共有してもらい「参加する」、しっかりウィッグを製作し「届ける」という三つのポイントを重視。「髪だけでなく、思いも届くプログラムにしたい」(赤阪裕実ブランドPRマネージャー)と願い、フィーノを通して生まれ変わるような体験をしてもらうことを目指している。2022年に、オリジナルドネーションキットを無料配布するなどしてヘアドネーションを募り、集めた髪を医療用ウィッグ作製のために提供する「finoウィッグBank」を設立したことを皮切りに、クリエイティブの制作、SNS投稿キャンペーン、小学生親子を招いたワークショップ、街頭イベントなどを展開し、関心を高めてきたという。
セミナーでは、赤阪マネージャー、ブランドPRの小路恭子氏がプログラムの経緯やこれまでの活動内容などを紹介した。赤阪氏は、ヘアドネーションを知っている人が増え理解の深まりは見られたものの、実際に行うためにはハードルが高いと感じられているという自社調査の結果を披露。ただ、そのハードルは髪を伸ばすのが大変という自身の問題よりも「自分の年齢、性別、髪質で平気か」という条件面を気にする人が多い傾向があるとし「多様なウィッグが求められていることから提供される髪も多様であることが必要だ」という適切な情報を発信することで、不安を解消できるのではと分析した。また、finoウィッグBankでは今年10月末時点で、1457人分のドネーションを受け付けたことも報告した。
(詳細は「日用品化粧品新聞」12月9日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)