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【春の新製品分析】独自の技術・機能に磨き

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【春の新製品分析】独自の技術・機能に磨き
製品価値の理解浸透へ

 各社から今年の新商品が発売され、店頭も春のにぎわいを見せてきた。物価高を背景に、消費者の商品購入時の決め手がより多様化する傾向にある中、どういう価値を新たに打ち出した商品が登場しているのか。潜在ニーズを顕在化するポイントを追った。

 今春の話題の新商品をいくつか見てみると、高い技術力による独自の機能性を打ち出したものが目立つ。消費者に価値を認めてもらうことで、単価上昇をより鮮明にしようとする動きがより強まっている証と言えるだろう。
 花王は、強みの炭酸技術を用いた「めぐりズム貼る炭酸シリーズ」(額・首もと用/足用)、「ピュオーラ炭酸ハミガキ」を投入。前者は、ジェルパックにたっぷりの炭酸を閉じ込める製造、技術化に成功したもの。蒸気の力で目を温めるアイマスクを中心に展開してきた「めぐりズム」において、炭酸の冷却効果による爽快感を提案。温・冷それぞれのリラックス効果で需要の拡大を狙う。後者は、日本初の炭酸発泡ハミガキで、微細な炭酸泡が歯周ポケットや歯間のすみずみに入り込むことによる効果的な歯周病予防を訴求する。
 春夏に向けて関心の高まる商品では、美白関連の新価値が顕著。
 コーセーは、ユーザーから圧倒的な支持を得る「メイクキープミスト」の技術を使った日やけ止め「衝撃の紫外線ブロック」を発売。「絶対に日やけしたくない」というニーズに応えるもので、強靭性と柔軟性を併せ持つUV膜を形成する。
 ポーラの美容液発想の「ホワイトショットセラムUV」は、独自の「熱センサーモイスト膜技術」「汗センサーバリア膜技術」を採用したもので、夏の過酷な環境を味方にするという魅力的な一品だ。また、同社は、シワ改善のパイオニアブランドから、国内初となる2剤を混合して使う全顔用先行美容液「リンクルショットメディカルセラムデュオ」も投入。シワを改善する有効成分「ニールワン」を全顔に届けるために工夫を凝らした処方を取り入れたもので、発売5日間で販売計画の2倍超の1万個の販売を達成したという。
 ロート製薬の「スキンアクア ヒアルロンセラムUV」は、紫外線で乾燥しがちな肌に、日やけ止めを塗り直すことでヒアルロン酸を補給する「塗るヒアルロン酸補給」を提案。うるおい成分・ヒアルロン酸の配合濃度はシリーズ最高を誇る。
 その他、ユニークなものでは、近年人気の金木犀の香りに続くトレンド開拓を目指す白元アースの除湿剤「ドライ&ドライUP」シリーズの「紫陽花の香り」や、昨年ブラックカラーの展開でフェムケア需要の高まりと共に市場に新価値をもたらした大王製紙の「エリスショーツ」のアイスブルーカラーなど、成熟カテゴリーの中でも社会変化に伴う新たな潮流を生み出す付加価値品が見られている。

(詳細は「日用品化粧品新聞」4月7日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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