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【インタビュー】MORESCO「有効成分の浸透性高める新技術」

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【インタビュー】MORESCO「有効成分の浸透性高める新技術」

ナノサイズの乳化水溶液を実現

 水と油と高分子を駆使するスペシャリストとして、潤滑、接着、表面保護などの機能を果たす製品を提供するMORESCO。「ユーザーのための研究開発」をモットーに、自動車部品加工向けの水溶性ダイカスト用油剤や、紙おむつなどにも使用される人に優しいホットメルト接着剤など、オンリーワンの合成潤滑油を生み出してきた。近年はライフサイエンス分野にも事業を拡大。難水溶性化合物を世界最小レベルに乳化する特許技術「MORESCO―NANOREACH(モレスコ―ナノリーチ)」は、化粧品などの有効成分をより深く浸透させることができる技術として多方面から注目を集めている。ライフサイエンス開発部の丸山真吾課長に技術の概要や今後の可能性について聞いた。
 
  ――「MORESCO―NANOREACH」は画期的な技術だとお聞きしましたが、どのような経緯で開発されたのですか。

 「最初からこの技術の研究をしていたわけではなく、実は潤滑油の合成研究を進める中で、特殊な化学構造を持つ副産物のオキサ酸を偶然発見したことがきっかけでした。このオキサ酸を吸収促進剤として利用できないかと用途開発を進める中、これを界面活性剤として利用することで、ナノエマルジョンをつくる基盤技術ができました。しかしながら、オキサ酸は新規化合物であり安全性の観点から、すぐに化粧品などの材料として利用できません。そこで、すでに化粧品や医薬品分野で広く使用されている界面活性剤へ代替する研究を進め、安心して利用できる技術へ改良しました」

 ――意図して開発されたものではなかったのですね。特許を取得されるまでには苦労も多かったのでは。

 「当初は社内に生体評価設備が無く、大学や社外研究機関への委託評価が中心であったため、効率的な試験設計や、データ取得に要する期間、研究費用の工面に苦労しました。元は副産物の用途開発ということで始めた活動ですので、限られた工数で研究開発をしていましたが、大学との共同研究で当社のナノエマルジョンが薬物の吸収改善に有効であることが確認され、新たに導入した動的光散乱装置で検証したところ、世界でも類を見ないナノサイズの単分散エマルジョンが得られていることが分かり、特許の早期審査請求制度を利用し、2019年に無事権利化することができました。その後、医薬品、化粧品、食品、その他工業分野、色々な分野に応用できそうだということで、人員も増加することになりました。18年に発足した『メディカル材料プロジェクト』では、ナノエマルジョンの開発の他、抗アレルギー薬や、美容、健康分野で注目されるオートファジーを標的とした創薬研究と共に、薬物の吸収効率改善や目的の場所へ作用させるDDS(ドラッグデリバリーシステム)研究を進めていましたが、21年度から、数年後の事業化を見据え、ライフサイエンス開発部として対外活動を本格化しました」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」10月18日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

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