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【注目ブランド戦略・フマキラー】幅広い展開の人体用虫よけ成功事例を水平展開

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【注目ブランド戦略・フマキラー】幅広い展開の人体用虫よけ成功事例を水平展開


 効力を追求したものづくりに定評のあるフマキラー。社会貢献活動にも積極的な姿勢を見せ、困り事を抱える人をサポートする取り組みを推進し、啓発活動、商品提供を行い自治体から感謝状を受けるケースも増えるなど、各方面で存在感を向上している。ここでは加藤孝彦専務国内営業本部長に、市場の状況や自社の近況を聞いた。
 ——市場の状況はいかがですか。
 「6月5週目までの累計は前年比3%減でした。前年より気温が低く立ち上がりはやや苦戦しましたが、天候が良かった4月4週目から5月1週目にかけて取り戻した形でした。その後、5月中旬から6月中旬は長雨や低気温の影響でやや低調も、6月4週目、5週目は全国的に気温が高くなり回復傾向となりました」
 ——カテゴリーごとの状況も教えてください。
 「人体用虫よけは好調です。人流が復活して夏休みに旅行、キャンプなどに行く人も増えるはずで、大いにチャンスがあり、花火売り場でのクロスMDなどを仕掛け店頭を盛り上げていきます。また3〜4月の巣づくり時期での気象条件に恵まれ、発生数が増えたハチ用は15%増で、市場に対策品が増加したダニ用商材もプラスで推移しています。その他、当社品で言えば、部屋中の嫌な虫をまとめて退治する『お部屋の虫キラー』シリーズ、嫌な虫を凍らせる『凍殺ジェット』など、不快害虫用のオールパーパスアイテムも動きが順調です。一方で、昨年の在宅時間増加でマーケットが拡大したゴキブリ用は反動減が見られます。ただ、出川哲朗さんを起用した『ゴキブリワンプッシュプロプラス』のCMが非常に高い好感度を獲得しており、当社品は市場を上回り成長しています。天候の関係からボリュームの大きいハエ・蚊用もやや不調ですが、気温の上昇と共に回復すると見ています」
 ——人体用虫よけでいえば、貴社品は有効成分のディート、イカリジンを用いたものをそれぞれそろえ、剤型も多彩で幅広いラインアップが強みとなっているのでは。
 「イカリジンを用いた商材では、赤ちゃんにはジェル、成長していくにつれてミスト、エアゾールと、年齢に合わせて品ぞろえを行っています。ベビー用品専門店では人気番組『いないいないばあっ!』とコラボした『天使のスキンベープ ワンワンとうーたん』シリーズをエンド展開し、市場を上回る実績が出ているため、この成功事例を水平展開する行動を取っています。番組25周年に合わせてコラボ動画を作成し、売り場での発信も行っています」
 ——今シーズンはユーザーへのアプローチが多彩ですね。
 「外遊びを応援するプロジェクト『PLAY ACTIVE!』では子供たち約100人を招待し、応援大使のももいろクローバーZと大運動会を実施しました。ももクロのミュージックビデオ制作も行って7月1日から公開し、ツイッターでもトレンド入りするなど想定以上の反響をもらいました。イベントでは人体虫よけや手指消毒剤に加え、マスクを外して競技をするため、顔に吹きかけてウイルスをブロックする『アレルシャット』シリーズなどの使用啓発にもつなげました」
 ——その他にも、子供たちをサポートする機会を多数、設けている印象です。
 「学研の図鑑LIVEと協力し『フマキラー版キャンプで学ぶ虫図鑑』も作成しました。ARを活用して立体的に生物に触れられ、危険害虫の生態やお勧め商品などを取り上げています。またリアルな食の体験機会をサポートする『つくっ手たべ手プロジェクト』では8月に、里山のキャンプ場で子供たちが1日限定レストランを開くという動画を公開する予定です」
 ——人気アニメ「ゆるキャン△」とのコラボも大きな反響があるとか。
 「キャラクターのPOPや等身大パネルを展示した売り場は約3000店舗で立ち上がりました。また、映画公開を記念し7月にあべのハルカス近鉄本店、8月に小田急百貨店新宿店で実施の『ゆるキャン△展』にも協賛し、商品販売、商品購入者への描き下ろしグッズプレゼントなどを通じて注目度向上につなげています」
 ——SDGs、環境対策への積極的な施策も特徴的です。
 「もともと殺虫剤関連企業ではエコレールマーク認定を唯一受けているなど力を入れてきましたが、物流の効率化、返品削減などを進めているところで、今後も地球環境に対する施策に前向きに取り組みます。『ひとの命を守る。ひとの暮らしを守る。ひとを育む環境を守る』という経営理念の下、人々の困り事に対応し、売上拡大に努めて参ります」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」8月1日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で
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