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P&Gジャパンの新社長にヴィリアム・トルスカ氏が就任、「競争優位性」により成長を加速

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P&Gジャパンの新社長にヴィリアム・トルスカ氏が就任、「競争優位性」により成長を加速

 日本がグループ全体にとって重要な市場であることを強調

 P&Gジャパンの新社長に、3月1日付けでヴィリアム・トルスカ氏が就任した。それに伴い同月2日、東京都中央区の東京オフィスで会見を開き、トルスカ社長が市場拡大に向けた施策や今後の方向性などを示した。なお、スタニスラブ・ベセラ社長はP&Gグループアジア太平洋、中東、アフリカ地域統括プレジデントに就任した。

 トルスカ社長は、スロバキア出身、1976年生まれの46歳。96年P&G入社、チェコやハンガリー、スイスでマーケティングなどを担当してきた。日本には、2016年に赴任。マーケットストラテジー&プランニング兼ホームケア事業代表を務め、その後、21年からUAE/ドバイでシニアバイスプレジデント サブサハラアフリカ地域担当を務めた。
 会見ではまず日本市場について「グループ全体にとって重要な市場であり、日本で勝つということは他の国々でも成功することを意味する。日本の消費者は世界の中で最も要求水準が高い、ということを以前の経験で強く感じている。日本でスタートしたトレンドが世界を駆け巡ることはよくある。例えば、私が日本にいた時、オーガニックシャンプーがトレンドとなり、それが3年後、南アフリカに広まった」とし、今後も国内の三つの工場やイノベーションセンターを活用して更なる活性化に務めることを強調した。

 自社だけでなくカテゴリー全体の活性化を目標

 これまで追求してきたこと及び今後も追求することとして「競争優位性による成長の加速」を掲げ、そのための施策や実績として「事業成長」「人材育成」「社会貢献」の3点を挙げた。
 「事業成長」については、前任のベセラ社長就任期の7年間で、ファブリック&ホームケア市場全体が11%の成長を果たしたのに対し、自社はその2倍の成長率で推移したことに手応えを示した。成長の要因として「アリエール」「ボールド」の「ジェルボール」や“逆さボトル”搭載の「ジョイ」「ファブリーズW消臭トレイ用消臭剤」のヒットを挙げ、特に「ジョイ」「ファブリーズW消臭トレイ用消臭剤」は日本の消費者向けに日本で開発し、前者はそれがグローバルの展開へと発展したこと、後者は自身が日本在任中に手掛け、個人的に思い入れが強いことなどを明かした。
 また「社会貢献」の事例では、LGBTQや障害を抱える人への理解、支援などを通して平等な社会実現に向けた環境づくりを進めていることを説明し、小売業との取り組みでもウェルシアホールディングスと連携した、LGBTQの人々向けに快適な環境の売り場づくりを目指した「インクルーシブショッピング」プロジェクトの存在を挙げた。
 自身の役割として、それらの活動を更に強めるとした他「日本の消費者は非常に賢い。こちらが提供しようとしている価値を迅速に理解してくれる。また、日本の人材は、消費者のインサイトを理解し、それを商品開発に反映させるといった実行力、実現力に長けている。これからもインサイトにかなった商品開発を通して、カテゴリーの拡大につなげたい」とあくまで自社だけでなくカテゴリー全体の活性化が目標であることを強調した。  

 (詳細は「日用品化粧品新聞」3月6日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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