日用品・化粧品・生活用品業界の専門紙

HOME(2022) > 業界ニュース > 企業情報 > 花王が蚊が〝飛べなくなる〟新たな技術を開発、界面活性剤に効果見いだす

業界ニュース

花王が蚊が〝飛べなくなる〟新たな技術を開発、界面活性剤に効果見いだす

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
花王が蚊が〝飛べなくなる〟新たな技術を開発、界面活性剤に効果見いだす

 従来のピレスロイド類などの殺虫剤と異なる作用機序を持つ

 花王・パーソナルヘルスケア研究所は理化学研究所と共同で、表面張力の低い界面活性剤水溶液を蚊に付着させることで蚊の飛行行動を妨げ、ノックダウン状態にさせられることを見いだした。従来のピレスロイド類などの殺虫剤と異なる作用機序を持つことから、抵抗性を獲得しにくく、蚊の駆除に持続的に利用できることが期待されるという。6月20日、東京都中央区のコングレスクエア日本橋及びオンラインで、技術開発の背景や概要を説明した。

 プロジェクトを通じて「ビオレ」ブランド、企業イメージを高めながら社会に貢献

 冒頭、ヘルスケ&ビューティケア事業部門の神谷光俊アジア(国際)事業推進部長が、タイで蚊に刺さされるなどして罹患するデング熱の現状を示した上で、花王が進める「蚊から未来のいのちを守るグローバルプロジェクト=GUARD OUR FUTURE PROJECT」による産学官連携の取り組み状況などを紹介した。取り組みは、タイ保健省に新発想の技術を取り入れ昨年6月に発売した虫よけクリーム「ビオレガード モスブロックセラム」を寄付するといったコミュニティー活動、学校での特別授業や流通各社と共に病院や学校などに商品売り上げの一部を寄付する次世代への啓発活動に加え、デング熱予測モデルの開発まで行っていることを示唆。神谷事業部長は「デング熱の感染者は、128カ国で年間約3・9億人と推定されており、約2万人が命を落としている。地球温暖化や都市化で、他の地域にも拡大していくことも予想される」と述べ「プロジェクトを通じて『ビオレ』ブランド、企業のイメージを高めながら社会に貢献していきたい」と、活動の目的などを強調した。

 (詳細は「日用品化粧品新聞」6月26日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

各種お申し込み・お問い合わせ

CONTACT