【殺虫剤・虫ケア市場用品】使用者拡大へ価値提案

殺虫剤・虫ケア用品大手3メーカーが新商品を披露、まもなく今シーズンの商戦が開幕する。昨年の市場は、金額は前年を上回り過去最高を更新したが、数量は前年割れと楽観視できない状況にある。単価アップが進むものの、気候に左右されやすいという不安要素が常にある中、市場は今年どういった動きを見せるのか。昨年の動向と今年の3社の展開をまとめた。
昨年の市場は前年比約1%増の約1390億円と3年連続で拡大。初めて1300億円の大台に乗った昨年を更に上回った。平均単価は、各社の付加価値、高単価品が支持され約7%増。一方、数量は約6%減。ここ数年の横ばい、もしくは縮小の動きが昨年もはっきりと表れた。メーカー各社は、この点を重要課題と捉え、使用者、特に新規使用者の拡大と、購入個数の拡大をそれぞれ独自の路線で推進していく。
大手3社の今春の取り組み
市場トップシェアを誇り、店頭への影響力も大きいアース製薬が投入するのは、火も電気も電池も使わない置き型蚊取り「アースOH!ノーマット」。大日本除虫菊「シンカトリ」と共に、まだまだ新剤型でもある置き型蚊取り市場の活性化が注目される。全方位に薬剤が広がる360°スリットと称する丸みを帯びたデザインが特徴的で、6畳より広い部屋でも効果を発揮する点をパッケージで訴求している。
市場全体の拡大は、ブランドや商品の多彩さで取り組む。「『はだまも』などによる未使用者の取り込み」「『マモルーム』などによる年間の使用促進及び購入個数のアップ」「『ゼロノナイト』など高付加価値品による単価アップ」に加え、春の新商品の「『マモルームコバエ用』などによる予防コンセプトの商品の拡充」、更に「『アースOH!ノーマット』によるユーザー満足度の向上」の掛け合わせで市場拡大の勢い加速につなげる。
「脱コモディティ化」を掲げ、開発力や独自性を強みに差別化を図る大日本除虫菊は、殺虫剤市場の単価アップをリードする発売3年目の「シンカトリ」を、まだまだ新製品の位置付けと捉え、育成に注力。認知度アップ、使用率向上を強化する他、今年はより効果が長く続く300日用、12畳の範囲に効くことを訴求する200日広い部屋用を追加し、ユーザーの裾野拡大を狙う。また「ゴキブリムエンダー」は“第2章”始まりの年とし、キャッチコピーを、これまでの「煙じゃないのにこの効き目」から「これでゴキブリ無縁だ!」に刷新。ブランド認知率が高まった一方、ゴキブリ用ワンプッシュスプレーの未使用者も多いことから、より多くの消費者に刺さるワードで購入意欲の喚起を図る。
「AMAZING」をテーマに市場、ユーザーにこれまでになかった感動体験の提供を目指すフマキラーは、新たな価値創造を実現するべく、1本でマルチな働きを見せる防除用医薬部外品「おうちバリアスプレー」を発売する。網戸や窓ガラス、玄関などにスプレーして蚊、ゴキブリの家への侵入をブロックすることに加え、直接スプレーして駆除もできるという優れもの。使い勝手にもこだわり、4連ノズルを採用して効率良くケアが可能で、マダニ、トコジラミなどに効果を発揮するのもポイントだ。いろいろな困り事の“救世主”として、店頭での引き合いが強まることが予想されるため、売り場でのアピール強化を仕掛けていく。
広角噴霧キャップを採用した「ムカデキラーワンプッシュ」、独自3方向ノズルで効率的に薬剤が広がる「ダニワンプッシュトリプルジェット」、コンパクトサイズで使用場所を選ばない手軽さも魅力の「ヤブ蚊バリアワンプッシュタイプ」など、強みとするワンプッシュ剤でもアイテムを投入し、更なる市場活性化を進める。
(詳細は「日用品化粧品新聞」2月2日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)


