【エビス】記者懇談会で方向性示す

エビスは1月19日、大阪市中央区のホテル日航大阪で記者懇談会を行った。乾正孝社長、鈴木浩二営業本部長、荒川将之執行役員営業統括部長が業績の概況や商品戦略、マーケティング戦略などを説明。今年、創業130周年という節目を迎えるに当たり、更なる飛躍への意欲を示した。
乾社長は2026年5月期の上期の業績について解説。前年比で売上高は4・8%増、営業利益は72・1%増、経常利益は65・3%増、純利益は67・8%増、と特に利益面での大幅増が目立った。その増益の要因については、増収効果や設備投資に関する減価償却費の落ち着き、更には、中国工場の閉鎖による原価改善を挙げた。「これまでの円安問題や、中国工場のコストアップなどが一段落したことで、成長というよりも、いい形で以前に戻った、という状況。中国は人件費の上昇が厳しく、また、自動化などの設備投資は、リスクも考えて進めてこなかった。生産をシフトした日本国内の工場は、ここ数年自動化を進めており、それにより全体的に効率化とコスト改善が図られた」という。
下期の重点施策としては「メガDRUGの包括的取り組み」「若年層との接点拡大」「アップグレードの推進」「ライフスタイルや健康ニーズの解決」の4点を掲げる。それら施策を遂行するに当たり「お客様の感動と信頼を獲得する!」をスローガンに設定。幅広ヘッドハブラシの新市場を構築、拡大してきた、今年で発売15周年を迎える「プレミアムケア」がこれまで消費者に与えてきたワクワク感を改めて追求する。
なお、通期では、売上高4・9%増、営業利益29・3%増、経常利益40・8%増、純利益45・2%増を見込む。
続いて鈴木本部長が上期の実績と下期の計画を説明。上期の部門別の売上高前年比は、オーラルケアが5・6%増と好調だった一方、食品保存容器を中心としたハウスウェアは、物価高を背景とした買い控えの影響などが色濃く出て11・9%減。また、エリア別では、国内2・8%増、海外14・6%増。海外は、中国での「プレミアムケア」人気の高さに加え、流通在庫の適正化などから、以前の状況に回復、更には成長への動きを見せているという。
昨年1年間の日本国内のハブラシ市場は、金額1・4%増。数量はマイナスだったが、市場の平均単価2・2%増でそれをカバーした。同社の主力でもある幅広ヘッドの市場も0・8%増と成長したが「プレミアムケア」を発売した2011年以降、初めて市場全体の成長率を下回った。新興メーカーの一般ハブラシのシェア増や、幅広ヘッドの人気が特に高い中国訪日客の昨年11、12月の減少などが響いた。
メーカー別のハブラシ市場シェアは、10・2%で3位を維持。新興メーカーのシェア増で上位3社が縮小したが、その中でも縮小率が低く、2位をとらえる数字を確保している。幅広ヘッド市場のシェアでは、0・7%増の44・5%と圧倒的トップの座を更に強固にした。
今期下期は「プレミアムケア」発売15周年記念キャンペーンなどを通したファンの拡大、「プレミアムケア」から「Theプレミアムケア」、更には「極プレミアムケア」へのランクアップ促進、また、若年層をターゲットに、昨年、バラエティーストアで先行販売し好調に推移した「プログリップNUMA」のバラエティーストア、ドラッグストアにおける若年層への販促強化を進める。
また、口腔衛生用品市場の昨年の動向は、歯間ブラシ、デンタルフロス、舌クリーナー、ワンタフトブラシ全てが前年を上回った。潜在需要の高さを期待し、下期は、値頃感のある企画品による未使用者への啓発、更に高付加価値品のトライアル促進などを図る。
「しなる舌ブラシ」や「極上ごはん冷凍保存容器」など投入
今春の新商品は、荒川部長が詳細を紹介。オーラルケアでは「Theプレミアムケア」初のコンパクトタイプ(7列)を追加。奥歯の奥に届く、先端がスリムなコンパクトヘッドが大きな特長だ。また、舌に優しくフィットし、継続使用を促す「しなる舌ブラシ」を投入。ネックがしなることで嘔吐反射を軽減する。
食品保存容器では、昨今の冷蔵庫の急速冷凍トレーの薄型化に合わせた、薄型かつ、おいしさを追求した設計の「極上ごはん冷凍保存容器」、買いやすい1パック仕様にリニューアルし“えっ⁉押すだけ?片手で開く保存容器”のフレーズで改めてアピールする「パックスタッフフィットロック」などを展開する。
(詳細は「日用品化粧品新聞」2月2日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)


