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サラヤ コンシューマー事業部初の方針説明会開く

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サラヤ コンシューマー事業部初の方針説明会開く

 ビジネス通じ社会課題解決


 サラヤは11月16日、東京都千代田区の大手町サンケイプラザに取引卸・小売業関係者らを招き、自身初となる「コンシューマー事業本部2024年方針説明会」を実施した。来春発売予定の新商品を一部発表した他、2025年の大阪・関西万博、30年をゴールとするSDGsなどを絡めた会社挙げての取り組みと、今後目指すべき方向性を明確にし、更なる事業発展への意気込みを示した。

 冒頭、会社の起こりと沿革をビデオで紹介したのに続き、更家悠介社長があいさつに立ち、自社が目指すべき社会課題の解決について説明した。更家社長は「ビジネスを通じて皆さんと共に発展していくことを願っている」とした上で「SDGsの本質は、経済と社会と環境がマネジメントされ、理念として誰一人取り残さないこと。コンセプトとして“地球市民”の視点を持ってビジネスを行っていくとの提案もしている」と述べ、これに沿った各事業の取り組みを紹介すると共に、その後に幹部が説明した内容への協力を呼び掛けた。

 〝イノベーションSDGsカンパニー〟へ

 続いて、今回のメインテーマとなるコンシューマー事業本部方針について、山田哲事業本部長が説明。これによると、将来ビジョンとして「未来を切り開くイノベーティブSDGsカンパニーを目指す」と掲げつつ「『衛生』『環境』『健康』に関する課題を革新的な商品とサービスで解決し、地球の未来に貢献する」を事業内容と定めた。「全てのお客様に驚きと感動を提供することを基本方針として、『衛生』ではウイルス・細菌に対する最先端のソリューションを、『環境』では人と地球に優しい製品を通じた快適と幸せを、『健康』ではお客様の健康とおいしさ、笑顔を追求していく」(山田本部長)。
 今後は、手洗いと手指消毒剤による知見を生かし、高齢化社会に向けて介護分野への展開を進めていくという。また、コンシューマー分野では数少ないというエビデンスに基づいた商品として、より効果の確かな除菌シートを投入する他、「口中の最大の感染症は歯周病」(山田本部長)として、オーラルケア市場で新商品を投入し事業拡大も目指す。更には、ボディケア分野でホホバオイルを使った商品を投入するのに加え、化粧品分野でも石油由来、防腐剤、合成・人工物を使わない商品展開で事業を進めていくとした。血糖値改善や整腸効果を訴求する機能性食品の発売も明らかにした。プラスチック使用量削減の一環として、紙素材を採用した詰め替えパックも投入する計画。
 一方で、衛生の最新情報を届け、店頭づくりをサポートするツールを開発。感染症の発生動向や、関連情報と流行のAI予測が可能なサービスを提供していく。
 休憩を挟んで、コンシューマー事業本部ブランド統括部の濱口慎治統括部長が、来春に発売予定の新商品を紹介した。開発のテーマは「プラントベース&サステナブル(植物ベース&持続可能性)」という。腸活シロップ「ラカントおなか整うフローラビオ」は、血糖値の上昇を抑制する機能性表示食品で、血糖値改善市場に参入する。口内フローラを整えて歯周病を予防するハミガキ「クルクリンPGガード」の改良発売も明らかにし、40~60代女性をコアターゲットに、オーラルケア市場での存在感を示していく。合わせて、風味がアップし、長持ちも実現した「ラカントカロリーゼロ飴」も紹介した。
 続いてコミュニケーション本部の代島裕世本部長が登壇。更家社長が理事長を務めるNPO法人ゼリ・ジャパンを通じて、プラスチック海洋汚染防止や海の持続的活用のための研究などに取り組む「ブルーオーシャンプロジェクト」は、大阪・関西万博でパビリオン「ブルーオーシャン・ドーム」の出展に向けて準備が進んでいることを紹介した。展示と並行して様々な企画を取り入れ、また関連グッズなども発売する計画で、これら活動状況を紹介すると共に、プロジェクトへの参加も呼び掛けた。

 (詳細は「日用品化粧品新聞」11月20日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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