【エビス】協力会総会で今後の方針など示す
エビスは7月18日、大阪市天王寺区のシェラトン都ホテル大阪に原材料、資材、運輸などサプライヤー各社を招き「第15回エビス協力会総会」並びに「令和6年度事業方針説明会」を行った。
冒頭、協力会の髙田康弘会長(カルトンi)があいさつしたのに続き,事務局による会計報告の後、乾正孝社長が事業方針を説明した。
説明によると、2024年5月期の業績は、前年比で売上高6・1%増ながら、原材料高や工場棟増築などへの投資による減価償却費の増大で営業利益36・6%減、経常利益15・1%減で着地した。また、カテゴリー別の売上高は、オーラルケア7・8%増、ハウスウェア2・2%減だった。乾社長は同期を総括し「値上げの実施で買い控えが発生し、中国向けの輸出も鈍化。家庭用品は低迷が続いている。減価償却費や原材料・エネルギー価格の高騰も響いた」としつつも、前中期経営計画「Q―1計画」を振り返り、高付加価値商品の浸透、ハブラシ市場でのシェアが10・3%まで拡大し国内3位に上昇、生産体制の方向性確立などの成果があったと述べた。
また、今期スタートした中計「V2026」のビジョンとして「個性を磨き上げ、お客様にとってディファレントな存在になる」「お客様の心に響く事業活動を展開する」「多様化する社会ニーズに貢献し、企業としての社会的責任を果たす」の3点を掲げ進めていく。
25年5月期は、持続的成長を基本としつつ、事業活動全般を通じ「企業の質」を向上させていくとの基本方針を打ち出している。特にブランド力、顧客信頼度、業務スキルを高めていくという。その上で「強固なブランド構築と集中戦略で持続的成長」を重点課題とし、業績目標を売上高2・7%増、営業利益48・7%増、経常利益20・1%増、当期純利益1・3%増と設定する。
更に、今秋に発売する新商品として、薬用ハミガキ「ゼロプレミアムケアズ」のパッケージをリニューアルする他、リッチな植毛と幅広ヘッドで極上な磨き心地のハブラシ「ゼロプレミアムケア」、ドイツ製の歯科ポリッシャーを採用した口腔衛生用品「ゼロプレミアムケア・ステインイレーサー」、ハミガキとハブラシをセットにしたトラベル用「ゼロプレミアムケア・ポータブル」などを紹介した。
家庭用品では、使いやすさを追求して改良した「パックスタッフごはん専用冷凍保存容器」を投入する。
総会に続いて講演会が催され、睡眠と疲労の関係に明るくメディアでの露出が多いことで知られる、医師で東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏が「疲労医学が解明した快眠術と疲労回復法」をテーマに講演を行った。梶本氏は専門家の観点から、一般的には知られていない情報も随所に織り交ぜながら、疲労のメカニズムや対策法などを分かりやすく解説した。
その後の懇親会では、仲谷常克常務生産本部長があいさつを述べたのに続き、武野産商の木村幹仁社長の発声で乾杯。出席者同士で懇親を深めつつ、鉢上大管理本部長の中締めで閉会した。
(詳細は「日用品化粧品新聞」8月1日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)