【ライオン24年1~6月期決算】営業利益113・9%増
ライオンの2024年1~6月期決算は、国内オーラルケア事業や海外主要国での事業が堅調な推移を示し、連結売上高1986億3400万円で前年同期比3・0%増、営業利益もコストダウンの進捗などが寄与して133億5700万円、113・9%増となり増収増益を果たした。
決算発表に伴い8月8日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで説明会を開き、久米裕康取締役兼上席執行役員、福田健吾取締役兼上席執行役員が業績の概要、今後の方向性などを説明した。
全体としては、売上高の増加に加え、価格転嫁、コストダウン施策が奏功。独自に算出している事業利益は前年同期より約5割増の95億5400万円となった。
セグメント別業績のうち国内の一般用消費財事業では、主力のオーラルケア事業が「ノニオ」による若年層の取り込み、低価格品の価格是正などで4・1%増と伸びを見せた。一方、ビューティケア事業はハンドソープ「キレイキレイ」ブランドが市場の伸びを下回る反面、高付加価値アイテムの育成を進めたことなどから0・7%減にとどめた。ファブリックケア事業は、衣料用洗剤「ナノックスワン」の成長があったが、柔軟剤「ソフランエアリス」の苦戦が響き7・3%減。リビングケア事業も5・8%減だった。薬品事業は、解熱鎮痛薬「バファリン」が金額面で伸長し、点眼剤「スマイル」も好調で、売却した外用消炎鎮痛剤、ドリンク剤のマイナス分をカバーし1・4%増と伸びた。
海外事業は、各エリア共に増収増益を果たした。東南・南アジアの売上高は、為替の影響を除く実質増減率で5・9%増、北東アジアも7・6%増と着実な成長を見せる。事業利益も増加傾向にあり、収益性の向上がうかがえる。主要国での売上高増減率は、洗剤やボディソープが好調のタイで3・0%増、洗剤のシェアがナンバーワンの地位にあるマレーシアでは、ハミガキ、ボディソープもシェアを伸ばし18・2%増。ハミガキが伸びハブラシも好調な中国は13・1%増、薬品分野が好調だった韓国は5・0%増と堅調な伸びを見せた。
(詳細は「日用品化粧品新聞」8月26日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)