【アース製薬】1~6月期決算、7・5%増収

アース製薬の2024年1~6月期決算は、虫ケア用品の好調推移や、総合環境衛生事業、海外事業の伸長などが寄与し、増収増益を果たした。発表に伴い8月21日、川端克宜社長らがオンラインで会見を開き、概況や今後の方向性などを説明した。また、決算説明後は、MA―T事業に関する説明会を行った。
売上高は前年同期比7・5%増の970億9500万円。
主力の虫ケア用品が春先からの好天などを背景に、9・8%増の487億9800万円。計画に対しては、3・4億円上回り、新商品の「ゴキッシュ スッ、スゴい!」は計画比36%増だった。なお、国内の売上高は5・3%増の394億円。
日用品部門は3・4%増の337億3500万円。冷却剤やエアコン洗浄剤、防虫剤など「その他日用品」が9・0%増と好調だったが、オーラルケアは1・8%減。SKUの整理などが響いた。競争激化の続く入浴剤も2・9%減と苦戦。ただ市場全体としてはオーラルケア1・8%増、入浴剤は2・0%増と安定していることから、秋の新商品投入で巻き返しを狙う。
ペット用品は、市場の好調さ、プレミアムフードの売り上げ増により、24・3%増の61億9600万円。総合環境衛生事業は、異物混入対策の需要増などによる契約件数の増加で10・7%増の158億8000万円。
海外については、中核のタイ、ベトナムが好調。タイは、現地通貨ベースで計画をやや下回ったものの、対前年では大幅に伸長。花王との協働展開による新商品「ARS MOS shooter」も導入が順調という。ベトナムは、虫ケア用品に加え、住居用、衣類用洗剤が増収に寄与した。
中国については、今期からのオフライン強化に向けた戦略転換が奏功し、大幅増収。下期は、消化促進、返品抑制に注力する。
営業利益は8・4%増の107億5800万円。原材料価格の高騰は、価格改定により吸収。増収による粗利益の増加、販管費の期ズレなどにより大幅増益を達成した。
(詳細は「日用品化粧品新聞」9月2日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)