【コーセー】新中長期ビジョン策定、成長戦略描く
コーセーは、グループのありたい姿と成長戦略、実現に向けたロードマップを掲げた新中長期ビジョン「Vision for Lifelong Beauty Partner―Milestone2030」を策定、発表した。これに伴い11月11日、東京都中央区の本社で説明会を行い、小林一俊社長が概要を解説した。
コロナ禍などで顕在化した課題を踏まえて持続的な成長スパイラルへ転換させるべく、第4次成長期と位置づける新中長期ビジョンでは、美を通じて世界に寄り添い、一人ひとりの生涯を彩る活動により、持続的な成長と企業価値向上を目指すための施策、目標を盛り込んだ。2030年のマイルストーンに向けた中期戦略と定量目標を設定しており「構造改革の完遂と基盤再構築」「確実な成長スパイラルへの転換」「グローバル企業への進化」という三つのフェーズでビジョン達成に向けて推進。今後の成長領域として、ジェンダー・ジェネレーションの垣根を超えた価値提供も強化する。
事業領域においては、ハイプレステージ事業を利益創出の源泉としつつ、コスメタリー事業を注力領域とすること、中華圏市場への高い依存から、次なる成長領域としてASEAN・インドといったグローバルサウス市場へ戦略をシフトすること、地域最適化を実現するための事業基盤の構築と人事・モノづくりにおいて地域への権限移譲を進めることなどを重点ポイントに掲げた。ハイプレステージ事業が主軸という事業構造は維持しながら、グローバルサウス市場攻略のためにコスメタリー事業を育成しつつ、プレステージ事業は日本市場を中心に強化しブランドの独自価値を高めるという考えだ。それぞれの地域特性に合わせたグループ連携なども通じ、グローバルサウスの構成比を高めることで、海外売上比率は現在の37%から30年度には50%以上への成長を目指す。
(詳細は「日用品化粧品新聞」11月18日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)