【アース製薬24年1~9月期決算】増収並びに2桁増益、海外も伸長
アース製薬の2024年1~9月期決算は、猛暑、残暑期間の拡大による虫ケア用品や、異物混入対策需要などが高まる環境衛生事業、また、海外事業の伸長などにより増収増益を果たした。発表に伴い11月11日、オンラインで説明会を開き、川端克宜社長CEOらが概況や今後の見通し、また、発表した子会社のバスクリンとの経営統合に関して方向性を示した。
売上高は前年同期比6・4%増の1348億5800万円。国内は昨年に引き続き、猛暑、残暑の影響で虫ケア用品が9・7%増の628億2700万円と好調。春の新商品「アースゴキッシュスッ、スゴいっ!」が計画比56・0%増と好調。また、虫ケア用品50SKUの価格改定などが業績拡大に寄与。市場の成長率5・0%増を大きく上回った。
口腔衛生分野は、主力の「モンダミンプレミアムケア」が低調だったものの、若年層をターゲットとした秋の新商品「ダモン」が計画比1・0%増で、3・6%増の60億800万円。入浴剤は6・5%減の159億2900万円。「温泡」はほぼ計画通りだったものの「きき湯」が計画比20%減と苦戦。市場シェアは、洗口液18・0%、入浴剤42・5%で共にダウン。どちらも計画を下回った。
総合環境衛生事業は、コロナ明け及び異物混入に関する衛生意識の向上などから、企業の順調な設備投資が続き9・9%増の241億7200万円。ペット用品は機能性フードの拡大などから19・5%増の88億5900万円と業績をリードした。
海外は、タイ・ベトナムの中核エリアが21・8%増の76億5000万円、マレーシア・フィリピンの拡張エリアが29・3%増の7億5000万円、中国が37・0%増の14億8000万円。また、サウジアラビア、香港、台湾を中心とした輸出事業は16・5%増の26億7000万円と概ね好調だった。
(詳細は「日用品化粧品新聞」11月18日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)