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【コーセー・24年12月期決算】コスメタリーが成長に寄与

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【コーセー・24年12月期決算】コスメタリーが成長に寄与
日本、欧米が好調で7.4%増収

 コーセーの2024年12月期決算は、中国市場で減収となった一方、日本の主要ブランド及び欧米を中心に展開する「タルト」が好調に推移し、売上高は前年同期比7・4%増の3227億5800万円だった。営業利益は原価率上昇、一般管理費増加などの影響で計画には未達ながら、増収効果に加え販売費のコントロールに努めた結果、8・6%増の173億6400万円となった。
 決算発表に伴い2月12日、東京都中央区の本社で説明会を実施。松浪慶太執行役員経理部長が決算概要を報告し、小林一俊社長が新中長期ビジョン「Milestone2030」の進捗状況や今後の取り組みを解説した。
 セグメント別の売上高は、化粧品事業が6・2%増。日本国内では過去最高の売上高を達成するもアジアでは減収だった「コスメデコルテ」がマイナス。一方「タルト」「アルビオン」は好調だった。ただ、プロダクトミックスの変化などがあり営業利益は減益となった。また、コスメタリー事業は「メイクキープミスト」やコーセーコスメポートの「ソフティモ」「クリアターン」などが寄与し、12・3%増と大きく伸長。マーケティング費用をコントロールして収益性も大幅に改善した。
 地域別では、高い売り上げ成長率を堅持した日本が11・4%増、改善の兆しが見られなかった中国市場の影響が大きかったアジアが23・0%減、「タルト」が好調の北米が21・1%増だった。
 25年12月期は中国事業で減収を予想する一方、日本、北米では堅調な業績を見込み、更に買収したタイ・ピューリ社が加わることで成長につなげる構え。
 発表会で小林社長は「構造改革の完遂と基盤再構築」を基本戦略として取り組んでいる中長期ビジョンの概要を改めて解説した。年平均5%以上の安定成長を図り、日本を中心に稼ぐ力、利益構造への改革を最優先事項とすること、M&Aや資本提携、南アルプス工場などの生産体制強化、DX及び研究開発など30年までの6カ年で約2000億円の投資を行う。各ブランドの重点ポイントにも触れ、コスメタリー事業全体ではカテゴリーナンバーワン戦略を推進すると共にクレンジング、シートマスク、日やけ止めで更なるシェア拡大を図りつつ、スキンケア、ヘアケアのテコ入れを行っていくことなどを示した。

(詳細は「日用品化粧品新聞」2月17日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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