【ライオン・25年1~3月期決算】1・4%増収
ライオンの2025年1~3月決算は、ブランド譲渡の影響などで一般用消費財が減収となる中、マレーシアや中国での成長で海外事業が増収、売上高は前年同期比1・4%増の942億3700万円となった。決算発表に伴い5月9日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで懇談会を開き、福田健吾副社長執行役員、川西敬之執行役員が業績の概要、今後の見通しなどを説明した。
売上総利益から販売費及び一般管理費を控除して独自に算出する事業利益は、前年より3割以上伸び52億8700万円となった。商品の高付加価値化と価格改定、コストダウンや競争費用の効率化を図り、収益性向上が進んでいる。
セグメント別の業績では、収益構造改革を進め一般用消費財が1・4%減収となったが、海外売上高は2・4%増、事業利益は18・5%増で推移した。
一般用消費財の中では、中期経営計画2ndステージでも中核と位置付けるオーラルヘルスケアが、新商品「クリニカPRO」の発売、歯科ルートでの堅調な伸びなどで売上高5・7%増となった。一方、競争環境が厳しさを増す柔軟剤などファブリックケアは5・9%減。ビューティケアも3・3%減。薬品は15・6%減ながら、ブランド譲渡の影響を除く実質では6・2%減にとどめた。
海外事業は、100%子会社化したベトナムのメラップライオンが加わり、またマレーシアでの事業が好調な東南・南アジアが、7・7%増と好調。韓国や中国での停滞などで北東アジアは5・1%減と、地域で明暗が分かれた。
(詳細は「日用品化粧品新聞」5月19日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)