P&G「ブラウン」、電気シェーバーのリサイクルプロジェクト開始

家電量販店7社と組んで店頭設置のボックスから回収
P&Gの小型家電ブランド「ブラウン」は、家電量販店7社と協働し、使用済み電気シェーバーを回収し、リサイクルするプログラムを実施する。メーカー主導の全国規模での電動シェーバーのリサイクルプログラムは日本初で、11月1日から順次協力店舗の店頭で開始する。開始に先立ち、10月20日、東京都港区のベルサール六本木で発表会を開催。P&Gジャパンの松浦香織執行役員、筋健亮ブランドディレクター、日本環境設計の岩元美智会長がプログラムの概要などを説明した。
同社の調査では、使わなくなった電気シェーバーを「家庭ゴミとして捨てている」人が44・7%、「小型家電リサイクルで出している」人が23・5%、「使用済み電気シェーバーの捨て方が分からない」人が64・3%と多くの人が処理の仕方を把握という現状だった。また、電気シェーバー本体の素材は、多くがプラスチックや金属で、どちらもそれぞれリサイクルすることができるが、問題は素材の15%を占める電池の取り扱い。電気シェーバーを家庭ごみとして捨ててしまうと引火や爆発などを起こす可能性があるなど大事故につながる恐れもある。
多くの人が「電気シェーバーの捨て方が分からない」実情に啓発を
そういった実態を背景に、全国の家電量販店の約2400店舗に独自のリサイクルボックスを設置。回収の際には、本体と刃、電池の部分を分けて捨てることで、より安全で効果的なリサイクルができ、消費者にはリサイクルやごみの分別に対する啓発を促す。 仕組みは、ブラウンのシェーバーを店舗で購入し、古いシェーバーを捨てる姿を撮影して応募した人にキャッシュバックを実施する。 目標台数年間10万台。 回収したプラスチックは、植木鉢につくり替え「ひげ」にちなんで植物のネコノヒゲの種と共に全国の児童館に寄贈。金属や電池も適切にリサイクルする。(詳細は「日用品化粧品新聞」11月1日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)