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【小売業スキンケアPB・スギ薬局】ジェンダーニュートラル化粧品「プリエクラU」

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【小売業スキンケアPB・スギ薬局】ジェンダーニュートラル化粧品「プリエクラU」

 若年層が抱える肌悩みに対応、ユーザーとの接点創出に尽力

 「肌の変化を感じるすべての方々のために」というコンセプトで生まれたスギ薬局の「プリエクラU」。ドラッグストアのPBとしては初となる「ジェンダーニュートラル化粧品」として、大いに話題となっている。
 若年層に対応した多彩な成分配合
 4月1日に発売した「プリエクラU」は、ターゲットである若年層が抱える乾燥などの肌悩みに対応した多彩な成分を配合している。加えて、ポイントとなるのが角層まで浸透するための最先端技術「SNDP」を活用したことだ。
 商品本部商品開発室の大西数紀室長は「2019年に発売した『プリエクラ』では、ヒアルロン酸、プロテオグリカン、ビタミンC、ビタミンEといったターゲット層の40代以降の女性に足りなくなってくる成分をSNDP技術によりナノ化しましたが、『プリエクラU』がターゲットとする若年層は細胞が活性化した状態にあるため、これを持続することを目的にナールスゲンのナノ化を行いました。『プリエクラ』のリピート率は45%と高いため効果を感じてもらえているようです」と商品力に自信を示す。
 プリエクラは「ナノテクノロジープラットフォーム」で「秀でた利用成果」優秀賞を受賞し、情報誌「LDK」でも取り上げられるなど、各方面から高い評価が寄せられており、同技術を採用したプリエクラUにも注目が集まる。
 商品名称の「U」には、男女の区別なく使ってもらえる「ユニセックス」、ターゲット層の年齢を低く設定したという「アンダー」、先入観が無いという「アンバイアス」、あなたのための「You」という価値を込めた。商品ロゴ表記も「周囲の人と肩を組んでいるイメージのUとし、全ての方に寄り添うという姿勢を示しています」(大西室長)とこだわりを盛り込んでいる。
 使用順をグラデーションで表現
 ラインアップは、スピーディな泡立ちで肌に優しい洗顔料「ピュリファイングフェイスウォッシュ」、たっぷりの水分でキメを整える保湿化粧水「アストリンゼントローション」、使用感の異なる2種をそろえ滑らかな肌に整える乳液「ハイドレイティングエマルジョンライト」「同モイスト」、もっちりとハリ・ツヤのある肌に導く「モイスチャライジングクリーム」、浸透力とカバー力を両立する日やけ止めジェル「サンプロテクターUV」の6アイテム。さっぱりしたテクスチャーも特徴で、ローション、エマルジョン、フェイスウォッシュが付属した「7日間トライアルセット」も展開している。
 性別を問わず手に取ってもらうためパッケージは白を基調としたシンプルなものとし、使う順番が分かりやすいよう、容器は洗顔料、化粧水、乳液、クリームの順にグラデーションを濃くするなど工夫を凝らした。

 女性用、男性用化粧品の双方のコーナーで商品を陳列

 男女のビジュアルを採用した什器
 店舗での販促にも力を入れ、女性用化粧品、男性用化粧品の双方のコーナーで商品を陳列し、男女のビジュアルが目立つ什器を設置。男性ビューティーアドバイザーも配置して、商品選びをサポートしている。
 計画を上回って推移し、トライアルセットが一時欠品となるなど売れ行きは好調だ。4〜6月のデータでは、購入比率は女性75%、男性25%。「10代、20代男性の美容意識の高さは感じていましたが、男性の購入比が想定よりも高くなっており、新しい客層の取り込みにつながっています」(大西室長)と大きな反響を呼んでいる。2品購入するとトライアルセットをプレゼントするキャンペーンを実施していたこともあり、化粧水と洗顔、化粧水と乳液など、2品、3品を併買されるケースも多く見られている。
 サンプル配布やイベントにも積極的に取り組み、7月にはバンテリンドームで行われたプロ野球・中日ドラゴンズ対横浜DeNAベイスターズ戦の始球式をプリエクラUのロゴがデザインされたユニフォーム着用の男性ビューティーアドバイザーが担当。球場内ではトライアル品も配布し、認知度アップに一役買った。
 大西室長は「意識調査では、ジェンダー商品に興味がある人が近年増えており、そのようなアイテムをドラッグストアの中で一番初めにつくりたいと考えました。現在は全国1500の店舗やECサイトだけの展開となっていますが、取り扱いたいという引き合いもいただいています。今後はポップアップストアなど、ユーザーとの接点の創出も図っていきます」と強調。「独自の価値を持つアイテムの開発は続けていきたいと考えており、オーラルケア、ヘアケア、ネイルといった領域などにも広げていければ」と新たな提案にも意欲を見せる。

 (詳細は「日用品化粧品新聞」8月15日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で
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