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【注目企業TOPインタビュー/DECENCIA・山口裕絵社長】整った角層が美しい肌の手本に

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【注目企業TOPインタビュー/DECENCIA・山口裕絵社長】整った角層が美しい肌の手本に

 新シリーズ「ディセンシア」6品をラインアップ

 “角層サイエンス”を用いて肌の可能性を追求しているDECENCIA。10月には「整った角層が美しい肌のお手本となる」という発想から生まれた新シリーズ「ディセンシア」を投入、敏感肌用クリームを始め全6品をラインアップする。更なるブランドの成長に向け意欲を示す山口裕絵社長に、現況や今後の展開を聞いた。

 ――業績はいかがですか。
 「今年1~6月は11%減収でした。これは、10月から新シリーズを発売するということで、戦略的に新規獲得投資を絞ったことが要因です。予算比では計画通りの推移となっています」
 ――その新シリーズ「ディセンシア」は、既存シリーズの「アヤナス」を刷新したものだそうですね。このリニューアルの狙いは。
 「当社は、5000円から1万円ほどのプレステージ価格帯で商品を展開しています。創業から15年を経て、売上高は50億円超まで成長しました。ただ、EC通販ブランドとしてウェブ広告をある程度の規模、投下しているのにもかかわらず、ブランドイメージの蓄積ができていないことが課題であり、もっと多くの人に使ってもらいたい、もう一つ上のステージにブランドを押し上げたいと考えた時に、認知率を上げたいと考えました。アヤナスは2016年に発売し、6年が経ちます。ブランドの鮮度も考えると、刷新の良いタイミングだと考えました」
 ――認知が上がらない要因はどんなことにあったのでしょう。
 「EC通販はアクセスした人のデータを蓄積していくことができ、反響のある方向にクリエイティブを柔軟に変えていけることができるのが強みです。ただ、効率良く商品、ブランドとの出会いを創出できる一方で、柔軟性があるがゆえにユーザーが持つ印象にどうしてもブレが出てしまいます。この両立は非常に難しい問題です」
 「しかし、ブランドに伸びしろがあるということも言えますので、認知が10%伸びたら、もっと大きく成長できると希望を持っています。商品づくりやユーザーとのコミュニケーションにおいては、柔軟性と、新製品の信頼性及びイメージの確立の両立を図っていきます」

 肌の知覚プロセスに着目した「角層フィードバック理論を搭載

 ――新アイテムの開発に当たっては、原点回帰ということも重視したとか。
 「ブランドを再定義することが必要だと考え、改めて創業者に話を聞くなどしました。敏感肌を何とかしたいという強い思いからできたブランドで、角層に着目した原点と、敏感肌だけでなくエイジングにも効果があると広がってきたブランド、製品の成り立ちを踏まえて、新たなアイテムの開発に取り組みました。たくさんの肌悩みを救え、コロナ禍などもあって誰もが敏感肌になってしまうかもしれないという今の時代に合っているものだと考えています」
 「化粧品業界では、いかに奥深くに成分を届けられるか、という競争が見られます。その中で表面の角層にアプローチするという考えは、ある面では賭けだと言えますが、丁寧に角層ケアをすることで効果を実感してもらいやすく、確実性が高い商品だと考えています。実際に使ってもらった方からは透明感やハリが出るという声ももらっており、使った翌朝から実感でき、指触りが違うなど、どんどん肌が変わっていくので使い続けるモチベーションにもなるはずです」
 ――新シリーズには新たな技術も搭載したそうですね。
 「肌の知覚プロセスに着目し、『整った角層を疑似的に再現すること』で美しい肌に導くという『角層フィードバック理論』を商品に取り入れています。身体機能の回復につなげるリハビリテーションもそうですが、理想のお手本を示すことで肌そのものも美しく整っていくという概念です。外部刺激から肌を守り、すみずみまで潤いを浸透させるという独自技術『ヴァイタサイクルヴェール』機能もあり、早さと確実さを両立し、効果実感の高さも特長です」
 ――販促面ではどのようなことを心掛けていきますか。
 「数字だけを追って最適化を図るのではなく、特徴をきちんと伝えていくことが大事です。お客様から理解を得られることを重視し、真摯に発信していくことを心掛け、奇をてらわずに伝えるべきことを伝えるという考えで、お客様にきちんと届けるという部分を磨いていきます。10日間セットのサンプルキャンペーンも大規模展開していきますが、使ってもらえれば良さが伝わるはずです」
 ――現在、新宿に店舗がありますが、こちらもブランドとの貴重な出会いの場になっているのでは。
 「肌のチェック機器を導入していますが、今秋リニューアルし、機能を進化させます。肌悩みの解決のため、よりカウンセリングしやすくなります。リアル店舗は、ブランドを体験できる場として貴重なもの。ブランドとして、もっとこういう場を増やせる体力をつけていきたいと考えています」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」9月19日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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