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変わる物流の現場/家庭紙業界の現状を見る

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変わる物流の現場/家庭紙業界の現状を見る

 家庭紙業界の物流環境に変化が起きている。ティシュやトイレットペーパーはかさが張る上、単価が低いという特徴があることから、売り上げに占める物流費の比率は相対的に高くなる。そのため、トラック運送の際は、パレットが入るスペースを商品の積載分にあてるといった、ノーパレット輸送で効率化を進めてきた。しかし、フォークリフトが使えないことで起きる、人による「手積み手降ろし」の作業が、ドライバーの身体への負担増、拘束時間の長期化といった問題を引き起こし、現在担い手が不足する深刻な状況を迎えつつある。その問題を解決するべく、業界大手4メーカーは、協働プロジェクトによるパレット輸送を段階的に始めている。

昨年6月、王子ネピア、カミ商事、大王製紙、日本製紙クレシアは、パレットレンタル事業を広く行うユーピーアールと業務提携し「家庭紙パレット共同利用研究会」を発足。パレットの共同利用、共同回収の実現に向け協議している。また、同4社も加盟する日本家庭紙工業会も「物流研究委員会」を昨年設置し、検討を開始した。競合する大手メーカー及び団体が共通の目的のためにそれぞれ組織を立ち上げ、本格的に活動する事例は非常に珍しいことから、いかに物流の効率化が大きな問題であることが見て取れる。今回は「家庭紙パレット共同利用研究会」の一社として、日本製紙クレシアの拠点の中でも最大規模の関東物流センター(千葉県流山市)を訪問。「手積み手降ろし」やパレット利用の状況などを視察した。
 
 「家庭紙パレット共同利用研究会」で専用パレット開発


 医薬品や化粧品と異なり、かさが張り軽量で低単価な家庭紙は、パレットを使わずに積載量を追求する流れが物流の効率化を図る上では自然とも言える。しかし、前述の通り、運送の担い手がいなければ・・・(詳細は「日用品化粧品新聞」4月8日号)

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