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「ピップエレキバン」50周年プロジェクト振り返る、「肩凝り対策」の気付き与える

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「ピップエレキバン」50周年プロジェクト振り返る、「肩凝り対策」の気付き与える

 「サウナ」「身体づくり」「ゲーム」テーマにトークライブ配信

 本紙既報の通り、ピップは「ピップエレキバン」の発売50周年を記念し、今年「コリナイ・プロジェクト」を実施した。内容は、肩凝りとそれぞれ「サウナ」「身体づくり」「ゲーム」との関連性を有識者が語り合い、その模様をユーチューブなどで配信した「コリナイ・カタリバ」と、文化服飾学院の学生に「未来の肩が凝らない服」をテーマにデザインを制作してもらい、ファッションショーのような形で披露した「コリナイ・コレクション」の2本立て。どちらも、生活者、特に若年層を巻き込んだプロモーションとして、新たなユーザー獲得への可能性を示した。ここでは、松浦由典プロジェクトリーダーに、プロジェクトを終えての手応えや今後の可能性などについて聞いた。

 ――「コリナイ・カタリバ」は、7月にサウナ、8月に身体づくり、9月にゲームを題材に行いました。率直な感想はいかがでしょう。
 「『コリナイ・カタリバ』は、肩凝りケアのリーディングブランドでもある『ピップエレキバン』を扱う当社として、日本の国民病とも言える肩凝りをもっとポジティブに考えられないか、という思いで立ち上げたものです。商品訴求よりも、肩凝りに悩む人に楽しんでもらえるような、肩凝りに困った時に『ピップエレキバン』の存在を思い出してもらえるようなコンテンツを目指しました。結果、それぞれの領域のファンの方に、プロジェクトの意図は理解いただけたかと思っています。当社としても、肩凝りとの親和性の高さを考えたここまでの規模のイベントは無かったので、新たな発見が多々ありました」
 ――第1弾のサウナは、サウナ好きから“サウナ大好き芸人”としての認知を得る「マグ万平」と、世界各地のサウナを訪れる“プロサウナー”の「ととのえ親方」によるトークショーでした。
 「サウナはブームですし、また、肩凝りとの親和性も低いものではありません。ゲストのお二人も、自分の趣味と肩凝りを結びつけて面白くトークを展開していただいたので、視聴者の方も違和感無く見られたのではないでしょうか。ライブ中のコメントの多さも目立ちました。商品の話はあまり入れませんでしたが、事後アンケートの結果を見ると『ピップエレキバンに興味を持ったので、商品情報をもう少し知りたかった』という意見もありました」
 ――第2弾は身体づくり。ゲストは「バチェラー・ジャパン」などの番組出演で話題を集めた美容鍼灸師の藤原望未氏と、様々な角度でボディメイクを提案する運動指導者の森拓郎氏でした。
 「コミュニティのボリュームでいうと、身体づくりはこの三つの中で最も大きいのではないでしょうか。ただ、身体づくりに興味がある人、行う人は多いと思いますが、趣味として、肩凝り解消に向けたストレッチをする人となるとそう多くはいないかもしれません。ボリュームの大きさと、アクティビティーに対する熱量をどう関連付けて情報発信していくかが、こういったイベントには重要になると感じました。身体づくりを通して訴えたいことは、ブランドの想起性の構築です。『ピップエレキバン』のブランド認知度は高く、また『ピップエレキバンと言えば肩凝り』と連想される方は多いと思いますが、逆に『肩凝り解消といえば?』の問いには『ピップエレキバン』ではなく、マッサージや接骨院に通うと回答する方が多いのではないでしょうか。そこを『ピップエレキバン』とすぐに連想いただけるようにしていきたい。サウナやゲームよりも、肩凝り解消をすぐに想起させるという意味では身体づくりの可能性の高さを感じます。なお、前回の『商品の情報を知りたい』というアンケート結果を基に、この回ではブランド担当者からの商品紹介の時間を設けました」
 「サウナ」「身体づくり」「ゲーム」テーマにトークライブ配信/「肩凝り解消と言えばエレキバン」のイメージ強めユーザーの裾野拡大へ/若年層の取り込みも課題

 若年層の取り込みも課題

 ――そして第3弾は、ゲームをテーマに、ゲーム配信者として人気の「なな湖」と「まお」がゲーム実況をしながら肩凝りについてもトークを披露しました。
 「視聴者数では、第3弾が最多でした。熱量の部分では、ゲームは今回の三つの中で最も高かったと感じます。ゲーマーの方は、長時間同じ姿勢でいるので肩凝りは悩みの種ですし、ゲストのお二人も、日中は社会人として仕事をしながら夜にゲーム配信をされているので、肩はガチガチのようです。前の2回に比べ、直接テーマの題材が肩凝りを引き起こす要素が強いためか、イベント後に『ピップエレキバンを買ってみた』というコメントがSNSで散見されました。ゲーム及びゲーム配信に興味のある方はSNSとの相性も良く関心もあるので、自ら情報を発信することにあまり躊躇がありません。そういった意味でも、非常にはまった感のある回でした」
 ――「コリナイ・コレクション」についてはどうでしょう。こちらはファッションという切り口になります。文化服飾学院の学生約80人に、デザイン案を出してもらい、審査を経て残った5案を実際の作品にし、アンバサダーでもあるAKB48のお二人が着用してのファッションショーも行いました。ユーザーの若返りも狙いの一つにありますか。
 「肩凝りとファッションの関係性は深いものがあります。ただ、肩凝りの観点よりも、視覚的にインパクトが強いもの、生活者全般に関わるものということでファッションを題材に選びました。『コリナイ・カタリバ』は狭く深く刺さるものを取り上げましたが『コリナイ・コレクション』は衣服という誰もが使うものを通して、より多くの方に肩凝りを考えるきっかけを提供したいという思いを込めています。作品は、見た目のデザイン性ももちろんですが“肩凝り解消につながる理由”が説明できるものを選びました。デザイナーという仕事も肩が凝りますので、学生に『ピップエレキバン』を提供したところ、喜んで使っていただけました。ユーザー層については、特に10代、20代というターゲット設定はしていませんが、高校生や大学生も肩は凝ります。早めにケアした方が生活の質も上がりますし、我々としても長い期間使ってもらった方が売り上げ増につながります。そういった意味で若返りは進めていかなければなりませんし、今回のプロジェクトはその側面からも有意義なものだったと思っています」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」11月7日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

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