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殺虫剤・虫ケア用品 大手各社が新商品を発表、確かな効果をより広く提案

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殺虫剤・虫ケア用品 大手各社が新商品を発表、確かな効果をより広く提案

 新市場の構築と、値上げの実現の2方向をにらんだ展開に

 今年の殺虫剤・虫ケア用品の新製品が大手メーカーから発表された。昨年の市場は、前年比4%減と苦戦したが、コロナ前の2019年比では9%増と、コロナ禍で一度取り込んだ需要を比較的維持できていることがうかがえる。今年は、どういった価値で生活者の潜在ニーズを掘り起こしていくのか。各社の新商品の概要や差別化のポイントなどをまとめた。

 今春は、原燃料や光熱費の高騰、円安の影響などから商品価格を上げるメーカーもあり、新市場の構築と、値上げの実現の2方向をにらんだ展開が見られそうだ。

 新たな価値で生活者の潜在ニーズを掘り起こす3社の施策

 新商品では、トップシェアのアース製薬では、1度の使用で1年ゴキブリを駆除し、発生も予防する「ゼロノナイトGゴキブリ用くん煙剤6〜8畳用」を投入。昨年発売した不快害虫用の「イヤな虫ゼロデナイト」(ワンプッシュ式、くん煙剤)が、同様の効果、品質で市場を創出し、高単価ながら堅調に推移していることから、シリーズ第2弾としてゴキブリ用市場の開拓を図る。
 その他、蚊への効果を訴求する防除用医薬部外品の「アース虫よけネットEX蚊に効く吊るだけプレート」(1〜2、4、7カ月用)、粒子が大きく噴射範囲も広いため、手や足全体にムラなく塗り広げられる「サラテクトふわたっちミスト」が、店頭で高い存在感を発揮しそうだ。
  常にこれまでにない機能を持った商品で消費者の需要を発掘し続けてきた大日本除虫菊は、昨年市場に先駆けて発売した蚊への効き目をうたった防除医薬部外品「蚊に効く虫コナーズプレミアムプレートタイプ」の150日用を追加。既存の250日用と合わせ、1年間を通じた使用を提案しやすい品ぞろえとした。加えて「玄関用」も、250日用、150日用で展開する。
 「ゴキブリムエンダー」のヒットも記憶に新しい「ムエンダー」シリーズでは「ムカデムエンダー」を投入。くん煙剤の効果を、ワンプッシュで楽に発揮するもので、室内で高いのムカデ駆除需要が見込まれる西日本での販売が特に期待される。
 フマキラーは、世界初の電気式蚊取りとして市場を構築したエポックメイキングなブランド「ベープ」から、60周年記念アイテム「ベープマットセットかわいい子ぶたと素敵な香り」を投入する。五つの香りをアソートしたもので、可愛らしい “蚊取りぶた”を器具に採用したことも話題となりそうだ。
 得意とするワンプッシュ式には、殺虫や忌避に加え、ダニアレル物質の分解効果を加えた「ダニゼロバリアワンプッシュ」を追加。また、業界で唯一、エアゾール工場、金型工場を保有するという強みを生かした「凍殺ジェット」「ゴキブリ超凍止ジェット」など、新ノズルを採用したリニューアル品を発売する。
 昨年の市場は、全体が落ち込む中、カテゴリー別ではダニ用が4%増と気を吐いた。ダニ用は、各社がスプレーやシート、液体、ワンプッシュなど幅広くそろえており、今年もその成長は維持しつつ、昨年伸び悩んだ蚊・ハエ、ゴキブリ用、また、外出機会の増加で復調が期待できる人体用虫よけなど、ボリュームゾーンの再活性化を確かな効果のもとに図ることで、前年比プラスの結果を取りにいく考えだ。

 (詳細は「日用品化粧品新聞」1月23日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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