ライオン会総会3年ぶりに開催、流通と協働で“より良い習慣づくり”を通じて事業を成長へ

売上高6000億円、事業利益500億円水準まで拡大へ
ライオンは2月7日、東京都千代田区の帝国ホテル東京で、取引卸店各社と構成する「ライオン会・薬品ライオン会」の総会を実施した。2020年以来3年ぶりとなるリアル開催に、全国から卸売業トップが集結。ライオンが示した今後の方針に基づき、今後の市場拡大、業界の活性化へ向けて双方の協力体制を強化していくことを確認する場となった。
冒頭、ライオン会の会長を務める掬川正純社長が登壇。「リアルで行えることを大変うれしく思う。当社の思いや熱量が直接伝わることを期待している」とあいさつを交えて会務報告したのに続き、中長期経営戦略「Vision2030」にもとづく事業の進め方や考え方を説明した。掬川社長は「“より良い習慣づくり”を通じて事業を成長させ、売上高6000億円、EBITDA800億円、事業利益500億円水準まで拡大させたいと考えている。同時に、生活者一人ひとりのQOL向上や脱炭素社会、資源循環型社会の実現にも貢献していこうとしている。事業規模拡大と社会貢献を一体になって進めていくもの」とした上で、近代におけるオーラルケア市場の拡大や、詰替用商品の拡大によるプラスチック使用量の削減などでエコの習慣化が進んでいるといった事例を挙げつつ「これらを更に実現していくために、より良い習慣づくりへの研究、施策を進めている。これをライオンでは『Positive Habits』——気が進まない習慣を、よりポジティブに、積極的に、楽しく実現できるようなものに変えていくことと位置づけている」と述べ、取り組むべき方向性を明確にした。
「3E」で『Positive Habits』実現
更には「『Positive Habits』を実現するための条件は、三つの要素、すなわち「Effective」(性能・期待を超える効果)、「Emotional」(前向きな気持ち)、「Ethical」(社会や地球全体への良い効果)の『3E』をバランス良く提案すること。これが生活者に受け入れられるための重要な要素。かつて投入した『部屋干しトップ』は、部屋干しした際に嫌なにおいがしないというエフェクティブな価値、天気や時間を気にせず洗濯ができるエモーショナルな価値、乾燥機を使わずに済むエシカルな価値、それぞれがしっかり含まれていたからこそ大きなヒットにつながった。これから発売する商品でも、より良い習慣づくりの提案に取り組み、広く普及させること社会貢献の実現に努めていきたい。オーラルケア習慣、衛生習慣、またエコな習慣としての節水習慣、詰め替えを進める習慣、それを捨てずにリサイクルする習慣など、流通の皆様のご協力を得て店頭で実現していかなければならない。ぜひ、この考え方にご賛同いただき、共に活動していただきたい」と強調し、流通各社への協力を呼び掛けた。
続いて竹森征之上席執行役員ヘルス&ホームケア事業本部長がヘルス&ホームケア事業の方針を紹介。また、横手弘宣ファブリックケア事業部長が、先に発表した話題の新柔軟剤「ソフランAiris」などファブリックケア分野について、三國正晴上席執行役員ヘルス&ホームケア営業本部長が営業方針を示した。
(詳細は「日用品化粧品新聞」2月13日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)