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【スキンケア2022秋冬特集】「医療発想」のアイテムも続々、更に求められるブランド価値

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【スキンケア2022秋冬特集】「医療発想」のアイテムも続々、更に求められるブランド価値

 外出機会の増加で購買意欲が活性化に

 経済産業省の出荷統計によると、今年1〜7月の皮膚用化粧品は前年同期比で個数4・1%増、金額12・4%増だった。昨年同時期は個数6.6%減、金額13.5%減と大きく苦戦していたものの、在宅時間の増加により美容意識が高まっていることや、マスク着用による乾燥、こすれなど肌ダメージが気になる人が増えていることに加え、外出機会の増加で購買意欲が活性化したことなどもプラスに働いたと見られる。
 関心の高まるスキンケア市場では数多くのアプローチが見られ、デジタルを活用した多彩な発信はもちろん、旗艦店を設けて世界観を体感してもらい、ファン獲得につなげるケースも目立ち始めるなど、生活者とのコミュニケーションの取り方が多様化している。

 今後は成分訴求のアイテム増加も

 そのようなプロモーション面に目を向けてみると、様々なツールなどを通じて生活者の知識が増えたことから、成分を訴求するケースが目立つようになっているという。メーカー担当者は「SNSやユーチューブなどでインフルエンサーが発信している影響などもあるのか、この悩みにはこの成分を使うのが良いといった知識が普及し、ユーザーがそれを求めるケースも増えているように感じる。シワ改善有効成分をハンドクリームに配合したり、ボディケア品に美白成分を加えたりと、これまでよりも柔軟な商品設計も目立ってきた。間違いなく意識が高まっているので、今後は一層、成分訴求のアイテムは増えていくのでは」と予想する。
 また、非常に身近になっている再生医療、美容医療とのすみ分けが求められるのではと指摘する声もある。医療分野の発想を取り入れた化粧品も続々と登場してきており、選択肢として両者を迷う人にどう提案していくことができるかが、更なる成長の鍵を握るとも言えそうで「ブランドの世界観に浸れる提案や心地良く手入れ時間を楽しんでもらうことを究めていくこと」(メーカー担当者)など、化粧品の魅力を構築する試みが、より求められていきそうだ。

 (詳細は「日用品化粧品新聞」10月10日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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