ユニ・チャームが「2023年 秋の新商品発表会」実施、リアルでの商品価値体験を再び追求
独自性にこだわった事業領域拡大も推進
ユニ・チャームは５月30日、東京都港区の品川プリンスホテルに卸・小売業関係者を招き「２０２３年 秋の新商品発表会」を実施した。３年半ぶりのリアル開催とあって、コロナ禍以前のように人と人とが対話しつつ活気あふれる会にしたいという思いもあり、提案型の新商品を多数そろえ展示、紹介した。
新商品の説明に先立ち全社方針の説明に当たった高原豪久社長は冒頭、会について「リアルでの商品価値体験を復活したもの」と位置付け「独自性にこだわって事業を進めてきたが、もう一度しっかりこだわって開発してきた商品をそろえた。他社品との比較級で語るのではなく、商品開発、マーケティング、営業、生産部門も含めて、徹底して独自性を追求していく」と強調した。合わせて、コロナ禍における各市場での消費者購買の変化、自社の時価総額など企業価値の変化を紹介しつつ、値上げによる市場変化として大人用カテゴリーやペットカテゴリーでの事例を挙げた。新たな需要創造については「昨年秋の段階で一部、店頭化が遅れたことがあったが、この反省も踏まえて今年春の新商品では早期展開を実現した。これに沿って今秋も進めていきたい」と述べた。更に、独自性にこだわった事業領域拡大も推進しているとし、過去に発売して新需要を開拓したブランド各種、独自技術による水平リサイクル商品の導入、また少子化対策に寄与する新商品の発売などを紹介し理解を求めた。
フェミニンケア、ウェルネスケア、ベビーケア分野から新商品を発表
続いて、ジャパンマーケティング本部の木下紀子氏がフェミニンケア、ウェルネスケア、ベビーケアの各分野から新商品を発表、営業担当者らによるデモンストレーションも交え、開発の背景や機能、特長を紹介した。ペットケアはグローバルペットケアマ—ティング部の歌川ちひろ氏が説明した。
このうち、新市場を創造するものとして注目されたのが「ソフィ妊活タイミングをチェックできるおりものシート」。通常のおりものシートのようにショーツに装着して過ごすと、判定サインで妊活のタイミングがチェックできるという商品。フェミニンケアでは他に、好評の「ソフィはだおもいオーガニック極うすスリム」に「軽い日用17・５cm」を追加、「センターインコンパクト」でオーガニックタイプを投入する。
ウェルネスケアでは、ふんわりウエストでしめつけ感ゼロを訴求する「ライフリー スルッとはけるうす型軽快パンツ」、「ライフリーさわやかパッド」のオーガニックコットンタイプ、新やわらか設計を採用した大人用「ライフリーらくらくおしりふき トイレに流せるタイプ」をリニューアルした。ベビーケアでは「ムーニーマンゆるうんちモレ安心パンツ」をパッケージリニューアルしたのに加え、テープタイプの「ムーニー」「ムーニーナチュラル」には赤ちゃんのお尻を置く位置が分かって正しい装着を促す「おしりガイド」を付けた。
最後に渡辺勉常務執行役員ジャパン営業統括本部長が営業方針を説明すると共に、生理用品や大人用おむつでのエリア格差縮小、ペット市場拡大のポイント、アフターコロナに向けたマスクの展開などに対応した売り場づくりへの協力を呼び掛けた。
（詳細は「日用品化粧品新聞」6月5日号／または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
