【小林製薬 23年12月期】4・3%増収、純利益増
インバウンド需要復調小林製薬の2023年12月期決算は、インバウンド需要の回復もあり増収、純利益も26期連続となる増益を果たしたが、原材料の高騰などが響き、営業、経常利益は減益で着地した。発表に伴い2月9日、大阪市中央区のAP大阪淀屋橋及びオンラインで説明会を開催。中川由美執行役員CFOユニットユニット長が概況を、小林章浩社長が今後の方向性などを説明した。
売上高は、前年同期比4・3%増の1734億5500万円。国内事業は3・6%増、国際事業は6・6%増と共に順調だった。
国内事業は、訪日客の増加によるインバウンド需要の拡大でプラス67億円、「消臭元SAVON」「ケアナボン」などの新商品がプラス46億円と貢献した。インバウンド売り上げは、全体で74億円を記録。コロナ禍前の19年(101億円)の7割程度にまで回復するなど、各言語に対応したPOP展開が功を奏した。売り上げランキングも変化が出ており、19年は1位から順に「命の母」「サカムケア」「アンメルツ」だったが、23年は「ナイシトール」「命の母」「栄養補助食品」となった。一方、日用品を中心とした既存品がマイナス67億円、通販がマイナス9億円と苦戦した。既存品は「シーズン前半は、外出制限の緩和により消臭芳香剤が、市場同様前年を下回った。日用品はヘルスケアなどに比べ競争が激しく、また、広告宣伝費を減らしたことが減収に影響した。しかし、後半には復調傾向が見られ、第4四半期にはプラスに転じている」(中川ユニット長)という。
(詳細は「日用品化粧品新聞」2月19日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)