【ライオン24年1~3月決算】四半期利益124・0%増

ライオンの2024年1~3月期決算は、当初計画並みの推移を示し売上高が前年同期比2・3%増の929億6500万円、利益は一部事業譲渡や、独自の指標とする事業利益の増加が寄与してほぼ倍増した。決算発表に伴い5月9日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで懇談会を開き、久米裕康取締役兼上席執行役員、福田健吾取締役兼上席執行役員が業績の概況と今後の見通しを説明した。
売上高のうち、家庭品など一般用消費財は3・6%の減収。オーラルケア分野、薬品分野が前年実績を上回ったものの、ハンドソープなどビューティーケア、衣料用洗剤などのファブリックケア、住居用洗剤などリビングケアの各分野が減収となった。オーラルケアでは新商品「オクチューン」の4月発売に先立ち3月中に多少の出荷があったが、既存の「NONIO」が好調な推移を示し、この分野の増収に貢献した。汎用品は数量を追わず、安定した販売により利益追求を図った。ファブリックケアは、新商品を投入した衣料用洗剤で増収となったが、柔軟仕上げ剤の高残香タイプで競争激化の影響を受けたという。リビングケアは、4月の改良品発売を前に店頭在庫の圧縮があったことなどで減収だった。薬品は、高価格帯の新商品を投入し増収を果たした。
一方で、一般用消費財の事業利益は111・7%増となり「様々な収益改善への取り組みが効果を見せ始めた」(福田取締役)という。合わせて各利益も大幅な増加を示した。
(詳細は「日用品化粧品新聞」5月13日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)