日用品・化粧品・生活用品業界の専門紙

HOME(2022) > 業界ニュース > 企業情報 > P&G「JOY OCEAN Plastic」発売!

業界ニュース

P&G「JOY OCEAN Plastic」発売!

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
P&G「JOY OCEAN Plastic」発売!

 海洋プラごみ再利用ボトルの「JOY」

 P&Gジャパンは日本国内の海洋プラスチックごみを再利用したボトルを用いた台所用洗剤「JOY OCEAN Plastic(ジョイ オーシャンプラスチック)」を11月上旬に発売する。それに先立ち11月6日午前10時30分から、東京都中央区の東京オフィスで発表会を開催。スタニスラブ・ベセラ社長が製品概要や環境に対する考えなどを説明した。

 

 「JOY OCEAN Plastic」は、容器の25%に海洋プラスチックを再利用した素材を取り入れている。この試みは日用品業界では日本初。プラスチックごみは、全て日本国内の海岸で回収したもの。今回の生産数量は55万本で、海洋プラスチックの再生品としては世界最大規模を誇る。回収から生産までのプロセスを、一つの国で完結するのも世界的に見ても珍しいケース。販売は、この活動に賛同するスーパー、ドラッグストア、ホームセンターなど44の小売業で実施する。

 サステナブルな未来へ向けた取り組みの一つとして展開

 同社は「AMBITION2030」のテーマのもと、サステナブルな未来へ向けた取り組みをグローバルに進めており、環境負荷の低減と循環におけるサプライチェーンの実現、強化には非常に力を入れている。海洋プラスチックごみの問題もその一環として以前から着目しており、今回の製品化は「AMBITION2030」の内容を具体的に形にしたもの。

 発表会では、ベセラ社長の他、ゾン・シャオファンブランドマネージャー、またリサイクル業界の先駆者的な存在で、現在21カ国でビジネスを展開、今回の製品化にも携わるテラサイクルジャパンのエリック・カワバタアジアリージョナルマネージャーが登壇し、それぞれ状況を説明した。

 世界の海洋には毎年800万トン以上のプラスチックごみが流入しており、2050年にはその総重量が魚の総重量を超えると予想されている。発生源については8割がアジア。自身もごみの回収に参加しているというベセラ社長は「『当社のプロジェクトのみで問題を解決はできない。しかし、消費者や業界に対して何らかのメッセージを送ることはできるのではないだろうか』と述べた。

 また、リサイクルには、廃棄物を焼却して熱エネルギーなどに変える「サーマルリサイクル」、プラスチックの原料をプラスチック製品に再利用する「マテリアルリサイクル」などがあり、日本では「サーマルリサイクル」が全体の57%と高い一方、「マテリアルリサイクル」は23%、そのうち国内で使用されているのは34%でそれ以外は海外に輸出されているというのが現状。日用品業界でもリーダーシップ的な存在である自社がそこに一石を投じることへの意義を示した。(詳細は「日用品化粧品新聞」11月11日号)

 

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

各種お申し込み・お問い合わせ

CONTACT