【アイスタイル】データ起点のコンサル事業開始

アイスタイルは、保有する各種データを起点としたコンサルティングなどを行う新事業「データドリブンソリューション」をスタート、事業を推進する新会社として、コンサルティングファームのNODE社と共同でアイスタイルデータコンサルティングを立ち上げた。これに伴い4月8日、東京都港区の本社で説明会を行った。
新事業は、コスメ・美容の総合サイトである@cosme、ECの@cosme SHOPPING、実店舗の@cosme STOREを運営し、蓄積してきた多彩なデータを統合した「統合データ基盤」を活用。商品データ、購買データ、行動・閲覧データ、クチコミデータなど幅広いデータの分析をもとにして、ブランドに伴走しつつ課題整理から戦略の提案、実行、検証までを一気通貫で支援可能な「データコンサルティングサービス」、生成AIを活用し@cosmeに投稿されたクチコミを分析して、自ブランドの現状分析やマーケティング施策の振り返り、商品活用などに活用できる分析ツール「@cosme Copilot」、生活者の意識行動やニーズを把握するための調査設計やデータ分析、@cosmeのユーザー調査を活用して課題解決のためのインサイトを提案する「リサーチサービス」の三つを提供する。
メディア、EC、店舗を自社で運営しているため化粧品業界の最新動向を的確に把握し、最適なコミュニケーションができること、外部データに頼らず顧客データなどを自社で創出、保有し日常的に活用しているからこそ解像度が上がり、データの背景や根拠の深い理解に基づいた高精度な分析、戦略提案が可能なこと、EC・店舗の運営を行っているため提案事例の検証実験ができることなど、独自性あるデータコンサルティングを提供する構え。具体的なサポート事例としては「新ブランドの開発方針の策定」「マーケティングモデルのリデザイン」などが挙がる。5年後に20~30億円規模へ成長することを目標に置く。
説明会では、アイスタイルデータコンサルティングの担当者が事業の概要、狙いを解説した。冒頭、あいさつに立った天野博之社長は新事業について「リテール事業(BtoC)でユーザーとブランドの接点を増やしマーケティング支援事業(BtoB)で接点やデータをマネタイズ」というアイスタイルが中期事業方針で掲げる施策に資するものだと強調。幅広いデータを持つ自社グループだからこその強みを生かしつつ、@cosme以外の外部コンテンツの活用も含めて中立的にビジネス展開していくため分社化したことを明かし「提供価値を広げて多くのクライアントと共創していくために加速度的に人材を採用していきたい。事業成長することで、既存の広告ソリューション事業などにも良い影響があるはず」と自信を見せた。
(詳細は「日用品化粧品新聞」4月14日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)