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【花王】“ヘアケア事業変革”の成功事例解説

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【花王】“ヘアケア事業変革”の成功事例解説
一貫性と変化への対応で成長
 
 花王は5月29日、東京都中央区のベルサール東京日本橋で、推進する“ヘアケア事業変革”の進捗状況を解説した。
 当日は、ヘアケア第1事業部の野原聡ブランドマネージャーが事業変革の方針や現況に言及した。拡大するハイプレミアム市場へは「メルト」「ジアンサー」に次ぎ、7月末に投入する新ブランドを含め三つのブランドを展開し、マスブランドでは展開する「エッセンシャル」「セグレタ」「メリット」と相次いでリニューアルを行っていることを紹介して、その成果を強調。従来はマスブランドの構成比が高く、ハイプレミアムの構成比はほぼ無かったところ、現在はインバスヘアケアのシェアが13%で、うちハイプレミアムの構成比は20%強に上り、2024年に打ち立てた目標である27年にシェア16%、ハイプレミアム構成比27%を上回るペースで推移していると自信を見せた。今後の計画は上方修正し、27年にシェア18%、ハイプレミアム構成比45%と再設定。「『メルト』は販売店内3%強のシェア、『ジアンサー』は販売店内4%強のシェアを獲得しており、出荷本数はそれぞれ250万本、100万本を突破した。配荷店はまだまだ少なく、今後も伸びてくると予想している」とする。
 なお、メルトでは30代前後、ジアンサーでは40代前後のユーザーが多いなどカニバリは少なく、すみ分けができているという。
 各ブランドが好調に推移する要因も分析した。予測不能な時代(VUCA時代)においては変化のスピードが速く、計画から実行まで時間がかかる商品開発などは思い描いた戦略がなかなか機能しないため、柔軟にPDCAを回してその時々の最善をつくる仕組みが求められているとし、重要なポイントについて「一貫性」と「変化への対応」と明示。「特に、競争が激しいヘアケア市場においては生活者の心に残るために個性、一貫性が大事。ただ、市場の変化に対応することも大事であり、二律背反に見えるこの両輪を回すことを重視している」と述べ、一貫性あるブランディングをベースに、変化に対応したその時々の最善策をマーケティング活動として行っていると明かした。

(詳細は「日用品化粧品新聞」6月9日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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