【ライオン会総会】市場動向や施策の結果、今後の方向性を示す
ライオンは2月3日、東京都千代田区の帝国ホテルで、取引のある卸売業と構成する「ライオン会」の総会を行った。出席した全国の卸売業(ライオン会144社、薬品ライオン会5社)の幹部に、竹森征之社長執行役員らが昨年の市場動向や施策の結果、また今後の方向性などを説明。特に今年「スピード」をキーワードに組織を刷新し、全社に及ぶより早い決定力の浸透に向けた意欲を示した。
冒頭、ライオン会の会長を務める竹森社長が会務報告などを行った後、自社の市場創造に向けた戦略を説明。「我々は、パーパスに『より良い習慣づくりで人々の毎日に貢献する』を掲げている。130年以上のものづくりで培った経営資源を生かし、ポジティブハビッツの創出と提案を通して生活者一人ひとりのQOL向上、より良い社会の実現を進める」と方向性を示唆。社会価値と経済価値を高める二つの柱として、オーラルヘルスケアの成長の加速と、家事における節水習慣の加速について説明した。
オーラルヘルスケアの成長の加速については「これまでの予防歯科、歯周病予防に加え、全身健康につながる口腔機能、かむ力、のみ込む力、会話を楽しむ力などの価値を広げていく。範囲が広がると、商いの対象となる市場も広がる。また、舌の機能向上へのビジネスチャンスの創造、審美矯正マーケットの拡大、更には高齢化社会を踏まえたヘルスケア関連の創造を、社会を巻き込んだ大きなうねりとして実現していく」とし、その一例として、こども食堂の体験プログラムにより、子供の歯磨き回数が増えたという具体的な行動変容が見られていることを挙げた。
家事における節水習慣の加速については「製品のライフサイクルを通した環境負荷の割合では、全体のCO2排出量の54%、水の使用量の75%が家庭での使用によるもの。歯磨きや洗剤は毎日の暮らしの中で大事なものだが、一方で環境に負荷を与える影響も大きなものである。毎日の生活の中でいかに水を使わない家事を当たり前にし、暮らしに自然に溶け込ませていけるかを追求する」とした。
商品事例として「ルック」「ルックプラス」シリーズの「おふろの防カビくん煙剤」「トイレのまるごと除菌消臭くん煙剤」「バスタブクレンジング」「トイレクレンジング」などが、カビ取りや除菌、洗浄の負担軽減かつ節水に大きく寄与すること、また、洗濯でも、すすぎ0回洗浄の「アクロンやさしさプレミアム」が大幅な節水、節電を可能にすることをアピールした。
続いて、昨年の各市場動向に触れ、市場全体の前年比を下回ってしまったカテゴリーが散見されたことを自省しつつ「昨年は市場の成長をけん引できなかったが、貢献への兆しが見られた商品がいくつかあった」とし「デントヘルスDXプレミアム」は2000円近い売価ながら、ユーザーとリピーターの順調な獲得で、ブランド前年比が26%増(ハミガキ市場9%増)、「ルックプラスバスタブクレンジング」が9%増(浴室用洗剤市場4%増)と市場の成長を上回り、単価アップの一翼を担ったことに自信を示した。
スピード感ある企業への変貌目指す
更に、今年1月の組織刷新は、市場拡大への貢献を、スピード感を持って実現していくために行ったものであることを強調。これまでの全10本部体制から、国内ビジネスユニット、海外ビジネスユニットと、監査・基礎研究・生産技術といった共通部門の全4本部体制にし「これまで皆様のライオンを見る目は『判断に時間がかかる、流通の声をなかなか商品に反映できない』といったものではなかったろうか。それを、営業、研究、マーケティング、生産全てが同じテーブルにつく一気通貫の体制に変え、変化するニーズにスピーディーに柔軟に対応していく」と力を込めた。
竹森社長の説明に続き、浦尾康弘上席執行役員国内ビジネスユニットCOO、三國正晴上席執行役員同営業本部長が国内の事業戦略について説明。主力のオーラルヘルスケアでは、市場拡大、平均単価の上昇が著しい中、自社ブランドの存在がそれに大きく貢献しているという実績や、新たな営業本部の責任者らの平均年齢が49歳と自社史上最も若い陣営になったことなどを紹介。テーマでもある「スピード感のある『先に仕掛ける会社』」に向けて弾みをつけることへの思いを示した。
(詳細は「日用品化粧品新聞」2月9日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)



