【日用品・化粧品】有力各社の決算出そろう、「収益力」強くし事業成長へ

業界有力各社の2025年12月期及び25年4~12月期の決算が出そろった。「稼ぐ力」という言葉がよく使われるように、売り上げを伸ばし、コストは抑え、より収益力を高めていくのは各社共通の目標とするところだが、ここ最近は様々な事情も絡んで、決して楽観できない状況が続く。主要企業の業績を追った。
収益性の拡大に取り組んできた花王の12月期決算は、売上高が前年同期比3・7%増、約600億円を積み上げた。営業利益は11・9%伸ばした。グローバルコンシューマー事業が前期から好調を継続し、参入する市場の成長率を上回った。家庭用品では「高付加価値×価格」、化粧品では中国での回復で固定費も削減するなど、収益が急伸した。
「収益力の強靭化」を掲げるライオンも、当初計画を超える伸びを示した。営業利益は28・1%増。恒常的な業績を測る独自指標の事業利益も約44億円上乗せして16・8%増となった。このうち商品の高付加価値化と値上げ分が36億円を占め、人件費やR&D費用などの増加によるコスト高をカバーした。主力のオーラルヘルスケア分野などに注力する一方、収益性の低い商品の削減も進めており、事業の高収益化を着々と進めている。
前期に過去最高の業績を挙げた反動や海外での環境変化が影響するなどしたユニ・チャームは減収減益となった。日本国内では過去最高の売上高を更新し強いブランドのシェアは安定的に推移。コア営業利益は0・9%減ながら元来の高水準の利益率も維持している。海外事業は売上高7・1%減、コア営業利益41・1%減と厳しい実績となったが、アジア地域では市場構造の変化に対し新たな勝ち筋の確立を模索し、中国はブランド信頼回復に注力するなど次の中期経営計画を見据えて持続的成長を支える土台づくりを優先する。
中期経営計画の売上高目標を1年前倒しで達成したというアース製薬は、営業利益も25・9%増と好調だ。各分野で高付加価値商品が拡大したことに加え、値上げの効果が利益改善につながったことを示唆している。低減化を進める返品率も金額ベースで4・6%まで低下、過去最良の水準に達し、更に引き下げていく構え。
資生堂は、一部事業で苦戦が続く中で売上高こそ2・1%減となったが、コア営業利益を22・4%伸ばした。商品ミックス改善、構造改革や全社的なコストマネジメント効果で減益要因を相殺したという。ただし、のれんの減損損失として468億円を計上したことで最終的には約400億円の赤字となった。
コーセーホールディングスの12月期は、タルト、アルビオンの各事業で減益となるも、コーセー事業の収益性が改善したことで営業利益が6・3%増となった。地域別の売上高も日本国内で1・9%増、アジアは8・6%増、北米はわずかに0・3%減、持株会社の体制になったことを生かし、次期以降もグループ全体の収益性を中長期的に高めていきたい考えだ。
売上高は前年並みにとどまったポーラ・オルビスホールディングスだが、営業利益は13・6%増と伸ばした。適切な費用コントロールを理由として挙げる。ただし、現中計の目標達成は難しいとして、次期はより収益性の向上と改善を目指して基盤確立に取り組むという。
一方、卸売業の第3四半期(25年4~12月)は、大手各社で営業減益の数字が並んだ。PALTACは前年同期比2・2%減、あらたも13・3%減。それぞれ「人財投資、人材派遣費率の上昇、配送単価の上昇に伴う配送費の増加、外部賃借センター稼働に伴う費用計上」(PALTAC)、「在庫回転率の低下による在庫管理に係る経費の増加、運賃保管料等の物流経費の増加、賃借料増及び物流再編に伴う一時的な経費の増加、従業員の人件、M&Aコンサル費用」(あらた)と理由を挙げ、更なる対応の必要性を示している。



