ホーユー新社長に佐々木常務内定、来年1月就任へ
初の生え抜き社長誕生、水野社長は会長に
ホーユーは、10月28日開催の臨時取締役会で、来年１月31日付で佐々木義広取締役常務執行役員プロフェッショナルカンパニープレジデントが新社長に就任する人事を内定した。水野真紀夫現社長は代表取締役会長に就任する。これに伴い11月９日、名古屋市中区のマリオットアソシアホテルで記者会見を開き、水野社長と佐々木常務が出席し、社長交代の理由や今後の方向性などを説明した。 新社長に就任する佐々木常務は１９６７年７月生まれ、54歳。愛知県出身。岐阜大学工学部応用化学科を卒業後、90年４月にホーユーに入社。開発研究部研究課に配属後、営業企画管理部営業企画課、経営戦略室、欧米営業部、ＨＯＹＵ ＡＭＥＲＩＣＡ ＣＯ.ＬＴＤ、プロフェッショナルカンパニーを経て、２０２０年１月に取締役執行役員プロフェッショナルカンパニープレジデント、21年１月からは取締役常務執行役員プロフェッショナルカンパニープレジデントを務めている。 会見で水野社長は「佐々木常務は、コンシューマー、プロフェッショナル、グローバルの三つの事業を担い、なおかつ経営企画室や海外の現地法人の社長も経験しており、新社長としての能力が十分にあると取締役会で承認された」と就任に至る理由を説明した。また今年12月で自身が社長就任から10年の節目となることを述べた上で「企業理念にもある安定成長を肝に銘じて務めてきた。人口減もあり少しずつ国内市場が縮小する中で、安定成長するために海外の事業を積極的に行い、市場開拓することができた。国内に関しては、より安全性の高い商品を提供するための基礎研究に投資したことで、近い将来に新しい世代を担っていく事業にしてもらいたい。佐々木常務は、当社では初めて生え抜き社長となる。私はオーナー家の４代目社長だが、次の社長は社員の中から育成していこうと考えていた。ただ、対外的に社長としての実績を積んでもらえるように、会長としてサポートしていきたい」と期待を寄せた。
1967年生まれの54歳 今年1月常務就任
佐々木常務は、入社当時は研究開発に携わり、その後「ビゲン」「シエロ」などのコンシューマー向けの商品企画、経営企画室、海外事業部、アメリカで子会社を３年間社長として任務するなど、様々な仕事を経験し、現在は、美容院に向けて商品を販売するプロフェッショナルカンパニーの責任者を務めていることを述べ「いろいろな経験を積んできたことが私の強みだと思っている。ホーユーの長い歴史の中で、オーナー以外の生え抜きの社長として社内が混乱しないように、経営方針と社風の良いところを引き継ぎながら経営を進めていきたい。大好きなホーユーのため、今後社員、社員の家族、多くのお客様に愛し続けてもらうことが私の役割である。社員が生き生きと働き、成長し、知恵を絞りあって顧客価値を見出すことが大事になってくる。我々のスローガンである『ＣＯＬＯＲ ＹＯＵＲ ＨＥＡＲＴ 心に彩りを』をもとに、世界中の人々の心に彩りを与えて、人生を生き生きしたものにできるよう努めていく」と意欲を示した。今後は、売り上げをコロナ禍前の水準に戻すことに加え、ヘアカラー、その他の商品の国内での拡充、海外市場の拡大とプロフェッショナル事業の強化に取り組むことを強調した。（詳細は「日用品化粧品新聞」11月15日号／または日本経済新聞社「日経テレコン」で）
