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【注目業態】「コスメロフト」好立地に話題のコスメそろえ情報感度の高い層にアプローチ

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【注目業態】「コスメロフト」好立地に話題のコスメそろえ情報感度の高い層にアプローチ

 ロフト初の美容・健康雑貨領域に特化した店舗

 近年、化粧品の取り扱いや情報発信に力を入れるロフト。以前から情報感度の高い層を顧客として取り込んでいたこともあり、化粧品関連の販売実績は右肩上がりで推移している。その勢いを更に加速するのが、新業態「コスメロフト」の存在。コスメ専門店として、2019年4月に東急プラザ表参道原宿店をオープン、以降、浦安のイクスピアリ店、国立のnonowa国立店、更に、東京駅構内のグランスタ東京店、本厚木ミロード店をオープンし、新たな需要の創造を図っている。
 「コスメロフト」は、ロフト初の美容・健康雑貨領域に特化した店舗で、規模はコンパクトながら、好立地に話題のコスメを凝縮してそろえ、情報感度の高い層を顧客として取り込むことを目指している。
 1号店の東急プラザ表参道原宿店(売り場面積47坪)は、旗艦店の渋谷ロフト・銀座ロフトと合わせて、最新のトレンドを広く発信。新業態として実験的な意味合いもある中、限定品や先行発売品など“旬”を提供するロフトならではの店舗として、ターゲットでもある若年層からの支持を着実に獲得している。
 20年6月には、ディズニーリゾートに隣接するイクスピアリ店(同38坪)、nonowa国立店(同34坪)の2店をオープン。東急プラザ表参道原宿店同様、小面積の店舗運営ということもあり、商品展開は実験的な要素も少なくないが、イクスピアリ店は若年層が多いことからメイクの売り上げが、nonowa国立店はスキンケアの売り上げが目立つなど、徐々に顧客の属性やエリア性が数字に表れているという。

 東京駅構内の「グランスタ東京」内に4号店オープン。5号店は神奈川・本厚木の駅ビルに

 そして、今年3月4日、ロフト初のエキナカ店、グランスタ東京店(同33坪)をオープン。20年8月に開業した東京駅構内の商業施設「グランスタ東京」内にある店舗で、通勤・通学で多くの人が行き交う絶好のロケーションにある。
 アイテムは、約3600種類を用意。什器の高さを店内奥に向かって徐々に上げることで、入り口から全体が見えるよう、また、短時間で買い回りがしやすいよう、エキナカならではの環境を整備している。
 また、同店のポイントは、コスメロフト初のメンズコーナーを設置していること。丸の内オフィス街のビジネスマンや学生など、より幅広い男性層の集客が見込めることから、洗顔や化粧水といったスキンケアだけでなく、普段使いのしやすいメイクやネイルなどを一堂に集めている。
 更に、アーティストの青山テルマプロデュースのヘアオイルを先行発売していることから、本人が店頭でインスタライブによる情報発信を行い、誘導を図るなど、人通りの多さを生かした販促なども行っている。
 続く3月18日にオープンした本厚木ミロード店(同33坪)は、小田急線本厚木駅直結の商業施設「本厚木ミロード」内に位置する。アイテムは、約3500種類。間口を広く取り、ゆっくり買い物ができる開放感を提供している。通勤・通学に加え、ミロードの利用者も多く、更にカフェが隣接していることなどから、日常の一環として、ベーシックなアイテムを買う生活者も目立っているという。
 どちらの店舗も、駅構内及び駅ビルという人の流れが激しい立地において、今が旬な人気タレントやユーチューバーのプロデュースコスメを店舗入り口付近に充実させるなどして、ターゲット層の関心を喚起。オープン2カ月が経過し、特に本厚木ミロード店は認知も高まり、リピーターも増え始めている。

 新業態開始の経緯や今後の狙い

 商品本部健康雑貨部・山本修史部長

 「『コスメロフト』は、既存店での美容・健康雑貨の領域が好調だったことから、それに特化した店舗を駅近などの立地で展開できないか、という考えからスタートしたものです。どの店舗も、新型コロナの影響を受けてはいるものの、外出自粛の動きが少しずつ緩和していることに伴い、売り上げも伸長しています。
 数年前までは、ロフトと言ってコスメを思い浮かべる方はあまり多くなかったかもしれませんが、最近では『ロフトコスメフェスティバル』の定期的な企画の開催や、SNSを使った情報発信で、インフルエンサーの方の拡散も増えましたし、ロフトと言えばコスメと想起してもらえる状況が整いつつあります。そういった状況もあって『コスメロフト』のここまでの展開には、一定の手応えをつかんでいます。
 初のエキナカ店のグランスタ東京店に関しては『コスメロフト』唯一のメンズコーナーを設置しています。通勤、通学で行き交う人も多く、男性の取り込みを視野に入れていますが、男性だけでなく、女性が家族やパートナーに買っていくことも期待しています。メンズコスメは、参入メーカーも増え『まずロフトで販売したい』と先行発売を望む声も聞かれます。まだまだ市場は活性化するのではないでしょうか。
 ただ、グランスタ東京での『コスメロフト』の認知度はまだ高くはありません。今後SNSなどを使って認知を上げていくことが現在の課題です。
 化粧品のトレンドのサイクルは非常に早く、当社としても、今が旬のアイテムをどれだけより早く、より多く扱うかを重視しています。現在であれば韓国コスメやプロデュースコスメ、ジェンダーレスコスメなど『ロフトに来れば他にはない新しいものに出会える』と思ってもらえるような品ぞろえや店舗運営を今後も目指していきたいですね」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」5月23日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

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