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【注目業態】「ラオックスビューティーエアポート」旅の楽しさも提供する新業態の専門店

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【注目業態】「ラオックスビューティーエアポート」旅の楽しさも提供する新業態の専門店

 最新のアジアコスメを提供

 新業態であるアジアコスメ専門店「ラオックスビューティーエアポート」を立ち上げたラオックス。昨年12月に東京・自由が丘に1号店を、今年1月に東京・吉祥寺に2号店をオープンした。豊富な品ぞろえで商品を見比べて選べるという実店舗ならではのワクワク感に加え、旅の楽しさといった価値も提供し、話題を集めている。
 中国からの団体客を中心に、インバウンド事業に力を入れていたラオックスでは、リピート時には個人旅行で来日する客が多いこともあり、コロナ禍前から新事業の開発を構想していたが、訪日客の消滅により業態開発を加速させることになった。その中で着目したのは、ポテンシャルの高さを秘めたアジアコスメの存在。多様な国の出身者が働いていて現地の最新情報が集まりやすく、人気の高い韓国からだけでなくアジア全域から良いものを調達でき、差別化できるといった強みを生かす事業をスタートすることになったという。
 アジアコスメの代表的存在である韓国コスメは現在、若年層を中心に人気を集めているが、アジアグッズ専門店として昨年7月に京都市中京区にオープンしたラオックス河原町OPA店での動向から、30代以上の支持も獲得できると分析し、新業態店舗では幅広い世代が入りやすい店づくりを意識している。
 コンセプトは〝お客様のコスメ・ビューティーの旅路の場所〟。内装デザインは韓国の人気コスメブランドなどのショップデザインを手掛ける現地企業が担当した。入口に設けたカテゴリー、ブランド名、国などを示す売り場案内のエントランスサイン、売り場を表すゲート番号、飛行機の窓をイメージした棚、実際に空港で使用していたワゴンの活用など、随所に空港をイメージした仕掛けを施してスタイリッシュで非日常的な空間を演出し、旅に出かける前のワクワク感を表現した。
 リテール本部の石村映理本部長は「韓国コスメの注目度が高まっていますが、アジアコスメに特化することで差別化ができると考えました。実際に、コロナ禍で欧米の化粧品の輸入が減っている中、アジアコスメは伸びており、可能性を感じます。年齢層がやや高めのユーザーへのアピール力を考え、1号店は自由が丘に出店しました。顧客の約6割を10~20代が占めていましたが、30~50代も毎月じわじわと増えており、リピートにつながっているなど、少しずつターゲット層にも受け入れられている兆しが見えます。特に接客への評価が高く、想定以上にその要望も強いため、力を入れていく必要を感じます」と新業態を立ち上げた意図を明かし、今後の展開を見据える。

 1300アイテム以上を展開

 スキンケア、メイクアップ、ベースメイク、ヘアケア、ネイルケアといったカテゴリーの最新トレンドをいち早く導入し、韓国、中国、タイ、台湾のコスメを120ブランド1300アイテム以上と豊富にそろえていることが店舗の特長の一つだ。回転台に陳列したシートマスクは約180種をそろえ、圧倒的なボリューム感を誇っている。手頃な価格帯で1枚から選べるなど、気軽に買いやすいアイテムとして人気を集めており、見比べて選ぶ楽しさ、品質の良さも魅力。「マスクを気に入ってもらい、同じブランドのスキンケアを購入するという行動も見られることから、接客でも積極的に勧めています」(石村本部長)という施策で、店頭POPでは効果やスタッフのアピール文も紹介するなど、手に取りやすい環境を整えている。

 常に鮮度を保つことを意識した売り場づくり

 今後は新しい商品やトレンドに対応した商品をシーズンごとに入れ替え、常に売り場の鮮度を保つことを意識。アジアコスメを使ったことの無い人も含めた〝コスメ好き〟に向けてアピールを続け、認知拡大につなげたい考え。吉祥寺店ではオープン時に、航空会社のジェットスター・ジャパンと〝アジアコスメと空旅〟をテーマにコラボレーションして店内装飾を展開。同社のキャビンクルーが独自の視点で商品を提案する特設売り場を設けるなどして、盛り上げに一役買った。
 石村本部長は「グループとして大事にしているのは、日本とアジアの架け橋になること。これまで日本の良いものをアジアへ紹介してきましたが、これからはアジアの良いものをどんどん日本へ紹介していきたいと思います」と強調。「アジアコスメは価格の安さだけがフォーカスされがちですが、良いものが手頃に買えるという体験をしてもらい、認知拡大、集客につなげられれば。新商品にフューチャーしたり、季節性を考慮したり、様々なイベントで店舗を盛り上げていきたいです」と力を込める。

 (詳細は「日用品化粧品新聞」5月23日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

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