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【男性の気分上げる注目コスメブランド】 ファイントゥデイ資生堂 エントリー促進し成長ドライバーに

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【男性の気分上げる注目コスメブランド】 ファイントゥデイ資生堂 エントリー促進し成長ドライバーに

 市場で存在感高まる「ウーノ」

 若者を大人へと導くメンズブランド『ウーノ』。年代を問わず、男性のトータルビューティーを叶える商品群をそろえ、コロナ禍にあっても高い人気を誇る。発売元のファイントゥデイ資生堂は、更に高みを目指して様々な取り組みを進めており、市場での存在感を一段と増していきそうな気配だ。ウーノブランドマネージャーの溝口佳奈氏に、現状や今後の方針を聞いた。
 ――このところ活発な動きを見せるメンズコスメの分野ですが、その理由はどこにあるのでしょう。
 「ここでは、特にメンズフェースケア市場が好調な動きを示しています。コロナ禍ではマスク着用の常態化によって肌荒れに悩む人が増えており、スキンケアへの意識が高まっていることが背景にあります。また、メイクの分野では、女性向け市場はコロナ禍で縮小傾向にありますが、一方で男性用は拡大の一途にあります。オンライン会議などを通じて自分の顔を画面上で見る機会が増えているという人も多く、肌悩みをカバーして良い印象をもたらしたいというニーズが高まっていると言えます」
 ――市場の成長性は実際の数字にも表れているようです。
 「メンズフェースケア市場の年平均伸長率は、2017年から21年で5%ほど増加していますが、この中で『ウーノ』ブランドは年平均41%増と高い伸びを記録しています。もともとはヘアスタイリングの分野でも強いブランドとして認知されていますが、スキンケアやメイクカテゴリにも力を入れることで近年のメンズフェースケア市場全体の拡大をリードしてきたものと自負しています」
 ――スキンケア分野で「ウーノ」が支持を集めているのには、どんな背景があるのでしょう。
 「市場で成長するきっかけとなったのは、16年に発売した『クリームパーフェクション』です。男性のスキンケアが少しずつ浸透し始めたタイミングでオールインワンタイプの商品を発売しました。1品5役(化粧水・乳液・美容液・クリーム・マスク)でスキンケアができる簡便さが受け、未使用者の男性にとっての面倒くさいという壁を払拭できたことが成功要因と考えています。更に19年には『バイタルクリームパーフェクション』を投入。これが現在、ブランドの中で最も売れている商品になっています」

 更なる未使用者層の開拓へ

ウーノブランドマネージャー・溝口佳奈氏 

 ――最大の売れ筋となった要因は何でしょう。
 「商品パッケージにも記していますが『10年後の肌に差をつけろ』というキャッチコピーで展開しています。これまでスキンケアをしてこなかった40代男性などのこれから始めてもまだ間に合うという意識と、若年層には今から自分の将来の肌のために使おうという意識を刺激し、幅広い世代に支持を得てエントリーを促すことができました。
 先の『クリームパーフェクション』、また『UVパーフェクションジェル』と合わせてオールインワンシリーズの拡販を進めていますが、男性のスキンケア使用率はまだ半数程度にとどまっていることから、まだまだ市場を伸ばせる可能性があります。中でも若年層には高いポテンシャルがあり、未使用者層の獲得を目指していく考えです」
 ――メイク商品にも非常に注目が集まっているようです。
 「BBクリームを中心に拡大戦略を進めています。まず入口になるのは『フェイスカラークリエイター(ナチュラル)』という商品で、中身は白い剤型ながら塗布すると自分の肌色に変化してなじむ、男性でも使いやすい設計になっています。男性にはクマ・ニキビ跡・ひげの青み・毛穴などの肌並みを即効解決したいとのニーズがある反面、メイクしていると周りから思われたくないとの意識があります。それぞれの解決を両立でき、メイクを手軽に始められるアイテムとして位置付けています。
 また、最初から色味のある『フェイスカラークリエイター(カバー)』は、これに続く売れ筋で、しっかりカバーしたいという人に向けたものです。色の濃さ、明るさが異なるカラーレベル3と5をラインアップし、色の付かない『ノーカラーフェイスクリエイター』と共に、多様なニーズに応えられるのが特徴であり、強みです。更に、アイブロウ『バランスクリエイター』、リップクリーム『オールインワンリップクリエイター』も含めた一体展開やトータルな提案で、ここまで人気をいただけるようになりました」
 ――ここまで、強固な基盤を構築しつつあります。今後の方向性としては。
 「スキンケアやメイクのエントリーを促進し、市場の成長ドライバーとして拡大したのが『ウーノ』というブランドです。そうした戦略を継続し、市場の活性化、ブランドの成長を目指していきますし、それによってお客様の幸せにつながるような、いわゆる〝三方良し〟を叶えていきたいと思います」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」5月23日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

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