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【男性の気分上げる注目コスメブランド】 マンダム 男性に「目元用」の価値提案

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【男性の気分上げる注目コスメブランド】 マンダム 男性に「目元用」の価値提案

 就寝前に貼って朝起きて剥がすだけ

 「ギャツビー」「ルシード」の展開で男性用化粧品市場をリードするマンダム。近年は、40代以上の男性をターゲットにした「ルシード」のニオイケア商材の売り上げが堅調に推移している。今春は、男性用マス市場で唯一と言える目元用パック「ルシード目もと集中ケアパック」を発売。新たな市場の創造を狙っている。広報部の奥啓輔氏に市場のトレンドや新製品開発の経緯などを聞いた。
 ――まず、男性用化粧品市場の昨年度(2021年4月~22年3月)の状況を教えてください。
 「当社算出のスタイリング剤、スカルプケア、フェイスケア、ボディケア市場は、前年比0・3%減でした。ただ、21年度の落ち幅よりは緩やかになっています。カテゴリー別では、外出自粛の影響もあってスタイリング剤やフェイシャルペーパー、ボディペーパーが苦戦しています。一方、スキンクリーム/ミルクは、前年比3・1%増、スキンローションは、前年比5・7%増でした。外出自粛の影響に関係なくスキンケア意識が高まっていることがうかがえます」
 ――スキンクリーム/ミルク、ローションの伸びが著しいですね。成長の背景で特筆すべき点はありますか。
 「一品単価の上昇が目立ちます。18 年と22年の比較では、885円から1003円と118円も上がっています。スキンケアをトラブルケアだけでなく、スペシャルケアとして実施する方が増えてきているのではないでしょうか。年齢層も、40代のユーザーの増加が顕著で、最大のボリュームゾーンとして構成比も更に高まっています」
 ――スキンケア市場の成長は、コロナ禍でのリモートワークも影響していると聞きます。
 「それは確かにあると思います。当社の調査では、オンラインでの会議時にパソコンの画面のどこを見ているかといえば『自分の顔』が18・3%で、更に、自分の顔を見て『老けたと感じる』が54・1%に上りました。それをきっかけにスキンケアを始めた方も少なくないと思われます」
 ――今年は2月に「ルシード」から目元用パックの「目もと集中ケアパック」を発売して話題を集めていますね。
 「当社の調査では、ミドル男性が加齢を感じている箇所は『目の下』『目尻』が、トップの『頬』に続いています。しかし、目元に悩みを持っている反面、目元用パックは使い方が難しいと思われている方も多いようです。『ルシード目もと集中ケアパック』は、夜寝る前に貼って朝剥がすだけで、目元にハリや潤いを与えます。1度使ってもらうと非常に簡単で使いやすいという声も多く寄せられ、しかも週1回の使用でよいので、面倒くさがりな男性でも使いやすいと思います」

 使い続けてもらうことが重要

 ――目元用パック発売に対する狙いは。
 「マスの市場で男性用の目元用パックはほぼ存在しません。当社としては、そういった新しい市場の創造、化粧行動の習慣化につながるような商品を使い続けてほしいという思いがあります。そのため、使用感にこだわって開発しました」
 ――具体的にどういった使用感になりますか。
 「使った時の気持ち良さや効果実感を与えられるよう、使用しているゲルのプルプル感、少しひんやりする清涼感などを追求しました。パッケージも、一目見てどこにどう使うのかを分かりやすく訴求するようなデザインにしています」
 ――発売以降の動きはいかがでしょう。
 「単価1500円(5セット10枚入)と『ルシード』の中でも比較的高い部類ですが、2月の発売から2万個の出荷を超えるなど、好調と言える数字を残しています。ターゲットの40代が抱える悩みと、パッケージで見た分かりやすさがうまくマッチしているということかもしれません。ユーザーの年齢層も、40代だけでなく、より幅広い層で獲得できるなど想定以上の動きを見せています。男性化粧品市場は、参入メーカーの増加もあり、簡単にヒット商品が生まれる状況ではなくなっていますが、新たな価値を打ち出すことでヒットにつながる、そういった明るい兆しを感じます」
 ――「ルシード」はミドル男性向けにスキンケア、ニオイケア用品を幅広く展開しています。そういったブランドであることの認知や、ブランドのファンなどがここ数年拡大しているのではないでしょうか。
 「そうですね。ルシードのニオイケアシリーズのユーザーの2、3割程度の方が、スキンケアやスタイリング剤を使っていただいているというデータもありますし、ファンが増えていたら大変ありがたいです。『ルシード』から目元用パックが出たということで購入いただけるユーザーもいるのでは、という期待は持っています」
 ――今後のブランド展開の方向性を聞かせてください。
 「ミドル男性がどういった化粧行動、どういった使い方の商品だったら無理なく続けてもらえるか、そのラインを見極めることが重要だと思っています。新製品の目元用パックも1500円という価格帯ですが、以前よりミドル男性のスキンケアに対するハードルは低くなっていますし、先ほどもお伝えしたように効果や使用感などにはこだわりました。今後もこういった商品の開発で潜在的なウォンツを顕在化することは可能だと考えています」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」5月23日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

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