ライオンが「Positive Habits」で新価値を提案、各カテゴリーで大型プロジェクト始動
３連続でカテゴリーを超えた付加価値を持つ新商品を投入
ライオンは、既存ビジネスの進化と新ビジネスモデルの創出に向けた新たな経営戦略を打ち出した。暮らしの中の課題を、より良い習慣を表す「Ｐｏｓｉｔｉｖｅ Ｈａｂｉｔｓ（ポジティブ・ハビッツ）」に変えていくことを提案、各カテゴリーで大型新製品を投入するなどプロジェクトを推進する。これに伴い11月28日、東京都港区の品川インターシティホールで「ＬＩＯＮ経営戦略・新製品発表会」を実施、その内容を明らかにした。
「より良い習慣づくりへ」の提案
会の冒頭、掬川正純社長が登壇し「Ｐｏｓｉｔｉｖｅ Ｈａｂｉｔｓ」の骨子について説明した。日々の暮らしに存在する気が進まない習慣を、全てポジティブに変えていこうというもので、「Ｅｆｆｅｃｔｉｖｅ」（性能・期待を超える効果）「Ｅｍｏｔｉｏｎａｌ」（前向きな気持ち）「Ｅｔｈｉｃａｌ」（社会や地球全体へのよい効果）の３Ｅをバランスよく提案することで、従来のものを越える、より高い付加価値を備えた商品を展開していくという。
ライオンが掲げる四つの提供価値領域である「オーラルヘルス」「スマートハウスワーク」「インフェクションコントロール」「ウェルビーイング」のそれぞれでプロジェクトを具体的に進めており、この中から８テーマを抽出し「まずは来年４月、６月、12月と３連続でカテゴリーを超えた付加価値を持つ新商品を投入する。そしてＰｏｓｉｔｉｖｅ Ｈａｂｉｔｓを創出し、顧客のロイヤリティー向上を図り、市場での主導権獲得を狙う。こうした新たな価値をもたらす商品を既存品と置き換えていくことも十分にありうる」（掬川社長）といい、今後を見据えた大型施策として業界内外の注目を集めそうだ。
柔軟剤の新ジャンルと位置付ける「ソフラン Ａｉｒｉｓ」
新感覚ランドリーウォーター
プロジェクト第１弾として、柔軟剤の新ジャンルと位置付けるランドリーウォーター「ソフラン Ａｉｒｉｓ（エアリス）」を４月26日に発売する。開発の背景などの説明に当たったヘルス＆ホームケア事業本部の横手弘宣ファブリックケア事業部長は「より良い習慣の提案で、衣料用洗剤・柔軟剤などで大幅な市場拡大が可能」として「そのためにも、香りと防臭の二択でコモディティ化している柔軟剤は、そこからの脱却と単価や使用回数の向上が必要」と述べた。また「ソフラン エアリス」を通じて、新たなジャンルとして柔軟剤の選択肢を提案することを示唆した。
「ソフラン エアリス」は、水のように透明な液剤を採用。嗅覚、触覚、視覚に訴える“新感覚”の香り、着心地、デザインを提案するランドリーウォーターとして、衣類の仕上がりはもとより、洗濯中の空気や気持ちまで変わることを訴求する。
香りはネイチャーエアー製法、エアリーブルーミング技術を採用し「洗濯の空気が変わる、香りの連続体験」を提供する。洗濯のプロセスだけでなく、その後の各シーンでも香りが体感できる。その日の気分で使い分けられる３香調のバリエーションを用意した。また、従来の処方を抜本的に見直し、独自成分の特殊シリコーンを採用した「エアリーフィール処方」で、さらりとした着心地と、空気のように軽い着心地を実現した。デザイン面では、透明の液剤と透明の容器という組み合わせ。香りごとに景色が透けて浮かび上がるスケルトンデザインを採用している。ランドリーが洗練された空間になることよう、並べて置きやすいスクエアボトル形状とした。
発表会でゲストも機能性を絶賛
更に発表会ではゲストとしてタレントの小堺一機、関根麻里が出席。掬川社長を交えて「Ｐｏｓｉｔｉｖｅ Ｈａｂｉｔｓ」トークとして、生活習慣やポジティブな気持ちについて、またパッケージや洗剤などに関連した「透明」にまつわるエピソードを披露した。続いて香料化学研究所の勝賀瀬祥子氏が「お洗濯の空気が変わる」と題して洗濯のプロセスをゲストに疑似体験させ、その仕組みなどを解説した。また、ファブリックケア研究所の橋本亮氏と海老澤美佳氏が着心地を体験できるデモンストレーションを実施するなど、新製品の理解促進を図った。
これらを体験した小堺は「より良い習慣づくりを進めることは、とても良いことだと思います。いまから４月の発売が楽しみです」と語り、関根も「素敵な香りとサラサラ感がとても素晴らしく、使っているとウキウキしそうです」として、それぞれコンセプトや商品の価値を絶賛した。
（詳細は「日用品化粧品新聞」12月5日号／または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
