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【注目ブランド戦略】大王製紙「アテント超うすパンツ下着爽快/薄型パンツ下着気分」担当者インタビュー

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【注目ブランド戦略】大王製紙「アテント超うすパンツ下着爽快/薄型パンツ下着気分」担当者インタビュー

 パッケージのデザイン性に消費者ニーズを強く反映

 大王製紙はこの秋、「アテント」の「下着爽快プラス 超うす型パンツ」を「超うすパンツ下着爽快シンプルホワイト」にリニューアルした他、「うす型パンツ 下着気分シンプルホワイト」を新たに投入した。また、ワコールとの共同開発カラー「エレガントピンクベージュ」もそれぞれのラインアップに加えた。注目すべきは、パッケージのデザイン性で、新たな価値で差別化を図り、消費者の潜在ニーズ開拓を狙っている。ホーム&パーソナルケアマーケティング本部ヘルスケア・ブランドマーケティング部ヘルスケアグループの浅野進課長に商品概要や販売施策などを聞いた。

 ——まず、この秋に発売した商品のデザイン性について教えてください。ひと目見て大人用紙パンツだとは分かりづらいデザインを採用していますが。
 「現在市場にある商品は、ブランド名がパッケージ中央に大きく記載されているものや、メーカーのロゴなどが目立つようなものが一般的です。今回のパッケージは『紙パンツを使っていることを周りに知られたくない』『商品を持ってレジに並んでいるのを見られたくない』といった声が特に聞かれる、購入者がご自身でも使用する方が一定数存在するセグメントに反映させています。介護向け商品と区別しやすいよう『アテント』のロゴの表記も、従来のカタカナではなく、アルファベットを採用しました」 
 ——このデザインを採用した狙いについては。
 「今お話ししたような理由で購入や使用を避けていた方に、買いやすく使いやすい環境を提供することが目的の一つです。漏れが不安で外出を控えていた人が積極的に外出できるようになることで、今よりも明るい生活を送れるようになっていただければ、という思いを込めています」

 好評の「かくさないパッケージ」の思想引き継ぐ

 ——昨年、EC限定で発売し、今年は一般店頭での取り扱いも行った「アテントかくさないパッケージ」は、紙パンツであることをほぼアピールしないデザインで注目を浴びました。今回の商品はそのデザイン性を取り入れたわけですか。
 「確かに『かくさないパッケージ』が好評でしたので、そのイメージを引き継いだ部分はあります。ただ、難しいのは、情報が無さ過ぎても商品がどういったものか分からないというご意見もいただきましたので、今回のデザインは、シンプルさを引き継ぎつつ、伝えたい情報を入れるようにしました。『かくさないパッケージ』の考え方やコンセプトには、多くの販売店様に共感いただきました。その思想を継承しつつ、店頭での陳列時を想定したデザインとしています」
 ——この春に「うす型さらさらパンツ通気性プラス」「昼1枚安心パンツ長時間快適プラス」の限定品として展開したワコールとの共同開発カラー商品を、より軽度な「下着爽快」「下着気分」としてレギュラー展開します。
 「ワコール様には下着の人気カラーを紙パンツで再現すべく、共同開発していただき、限定品では高い評価をいただけました。今回の2商品のユーザー層にもマッチするものと期待しています」  ——この秋の新製品では「下着気分パッド」もあります。「下着爽快」「下着気分」と同様のデザインですが発売の背景などは。
 「パンツ用パッドは今までもそろえていましたが、今回のパンツでは、従来のような紙おむつらしさを払拭した情緒的価値を追求しましたので、それに合うパッドも必要という考えから出したものです」
 ——パンツタイプやパッドの御社のシェアの現状や今後の戦略などはどういったものでしょう。  「『アテント』はテープタイプのシェアは高いのですが、パンツタイプはまだまだです。うす型パンツの市場は拡大していますし、パンツをしっかり高めていくことが『アテント』ブランド全体のシェア向上の鍵となります。『下着爽快』に加え『下着気分』も追加しますし、伸びしろは高いと考えられます。パッドについても、夜用パッドはトップシェアですが、市場伸長しているパンツ用パッドセグメントを軸に伸ばしていくことが一つの課題です」
 ——最後にこの秋の新製品に対する期待感などを聞かせてください。
 「大きくデザインをリニューアルすること、また、従来に無いデザインの商品を発売することへの不安が無いわけではありませんが、生活者への事前調査の結果を重視しました。本格的に商品が並ぶ今後、店頭をどう彩るか。当社としてもチャレンジにはなりますが、商談時の手応えから自信を持って販売できる商品だと思っています」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」10月24日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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