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【スキンケア市場】新たな提案で美容液伸長、2022年は3年ぶりにプラスで着地

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【スキンケア市場】新たな提案で美容液伸長、2022年は3年ぶりにプラスで着地

 2022年1〜12月の皮膚用化粧品は個数0・9%増、金額4・4%増

 経済産業省の出荷統計によると、2022年1〜12月の皮膚用化粧品は個数0・9%増、金額4・4%増だった。コロナ禍の20年、21年とマイナスで推移していたが、美容液、洗顔クリーム・フォーム、パックなどが市場をリードし、3年ぶりにプラスで着地した。
 特に美容液は個数18・9%増、金額27・2%増と前年から大幅に上昇。個数の伸びを金額が大きく上回っていることから、高単価品の動きの良さもうかがえる結果となった。“夜美容”“ナイト美容”といった新たな切り口のアプローチがあり手入れシーンが広がったこと、関心の高まりで複数使いする人が増えたこと、人気ブランドから新たな商品提案があったこと、肌荒れに悩む人が増え“肌の土台”を立て直したいというニーズが高まったことなど、好調の要因はいくつも数えられる。
 配合成分への関心の高まりも最近の特徴だ。インフルエンサーなどからの発信が相次ぎ、SNSなどで情報を入手しやすくなったことなどがあって「レチノール」「ナイアシンアミド」「ビタミンC」などの配合品がもてはやされるようになってきた。メイクだけでなく、スキンケアでも名前が挙がるようになってきた韓国コスメの存在も、新たな成分に人気が高まる一翼を担っている。

 日やけ止め、インバウンド需要など明るい材料も多数

 また新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に引き下げられたことを受け、大きく影響がありそうなのは日やけ止めだろう。既に23年1〜2月の出荷統計では個数18・9%増、金額17・1%増と大幅なプラスとなっており、気温が高まる需要期に向けてメーカー各社の期待は大きい。新たな技術を搭載した商品が今春も続々と登場するなど話題も豊富なカテゴリーであり「UVカット値など機能面はしっかり確保しつつ、塗らなくてはいけないものから使いたくなる心地良さを重視したものが増えてきた」(メーカー担当者)と、今後も幅広いアプローチでユーザーの関心を集めていくはずだ。
 インバウンド需要の高まりも見逃せなくなっている。中国人観光客が団体で訪れ“爆買い”するというシーンは無いものの、観光地や都市部では韓国や台湾、更には欧米、東南アジアなどからの訪れる人の姿が目立つようになってきた。実際に、一部アイテムでは数字の押し上げも見られているようで、シートマスク、洗顔料といったコロナ前から引き合いの強かったカテゴリーの動向には引き続き目が離せない。

 (詳細は「日用品化粧品新聞」5月22日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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