【ヒットの要因】サントリーウエルネス「VARON」

スキンケア未経験者に「体感」提供
サントリーウエルネスが2022年3月に発売した“人生100年時代のスキンケア”を掲げた「VARON(ヴァロン)」。ターゲットを、40歳~70歳を中心としたミドル・シニア男性、特にスキンケア未経験の層を中心に設定し、商品を開発、展開。発売以降、ユーザーの裾野を順調に広げ、販路はほぼ通信販売のみにもかかわらず、2022年3月~12月の10カ月間で10億円を突破。23年も1月~8月で20億円を超え、年間の販売計画を23億円から30億円に上方修正するなど勢いの良さを見せている。男性スキンケア市場が110億円前後と言われる中、市場の伸長をリードする存在になっていることは間違いない。スキンケア事業部の西山雅大氏にヒットの要因や今後の方向性などを聞いた。
1本で簡便にかつ本格的にスキンケアができる点を追求。メインアイテムの「オールインワンセラム」は全4種類をラインアップ
発売時のラインアップは、1本で化粧水、美容液、クリームの役割を果たす保湿美容乳液「オールインワンセラム」を3香調(オリジナル、フレッシュ、クラシック)、更に、23年3月には固形石鹸「ボディソープ」、6月には洗顔料「フェイスウォッシュ」を発売。ライン使いできるよう、品ぞろえの幅を徐々に広げている。また、12月には「オールインワンセラム」の無香性を追加、香水などの使用で香りをバッティングさせたくないという声に応えた。
品質面では、1本で簡便かつ本格的にケアできる点にこだわり、サントリーならではの成分や技術で差別化を推進。「ウイスキー樽材エキス」や「ウーロン茶エキス」、また「WOW高浸透型エマルジョン」「3層時間差浸透技術」など、長年にわたって培ってきたお酒及び飲料とスキンケアの知見の組み合わせで、ターゲット層の肌を若々しい印象に導く。更に、スキンケア未経験者にも価値が伝わりやすいよう「10日間で顔の印象が変わる」ことをコピーとして伝えている。