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新たな時代を生き抜く

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新たな時代を生き抜く

 希望の光を探す一年が開始

 コロナ禍2年目として記録と記憶に残ることになる2021年が明け、新たに2022年を迎えた。あまりに様々な影響をもたらしてきただけに、記憶に新しくない事象も多々あるが、この2年間の変化と、受け入れざるを得なかったインパクトはあまりに大きい。少なくとも国内ではコロナはこのまま収束に向かうのか、言葉だけではない「ニューノーマル」が本当に根付いていくのか、更なる変化があるのか、疑心暗鬼と共に先々に希望の光を探す一年が始まった。
 ごく簡単になぞってみると、特に夏場に掛けて感染拡大のピークを迎え、大小の山を越えながらも、東京2020オリンピックのエンディングからほどなくして感染者数が減少し、緊急事態宣言が明けて以降は少しずつ人の動きも活発化していった。年末にオミクロン株の存在と感染状況が報じられると、人々の認識の中に少し不安が入り混じるようになったが、さほどの影響力が見られないこともあって、再び収束への期待値が高まってきた。そして年末年始の行動が今後の状況にどう響いてくるかを懸念しながらの越年ということになる。

 多様な知恵がもたらされることを期待

 業界に関係する市場の動向はどうか。日用品では、前年に発生した特需の反動が目立った。それぞれの商品分野で差はあるものの、急拡大した市場ほど下落幅も大きかったのは特徴的だった。コロナ前の年と比べてどうか、どれだけ需要が上積みされたか、そんな話題は尽きない。結果として、マスクや手指消毒剤、除菌剤などは日常生活にほぼ必須のものとなり、ニューノーマル時代の消費を象徴するような存在となった。巣ごもり需要で伸びた分野は、継続的に動いているものと、すっかり動きが落ち着いたものとに、その後の動きが分かれている様子。
 化粧品は依然としてメイク関連が回復の兆しを見せないままだが、スキンケア関連は引き続き堅調。メイクの中でも、新たな商品機能、新たな販売方法、新たな情報伝達手段などが奏功してヒットを飛ばすアイテムも出始めており、DXとの親和性の良さもあって、今後への期待をつないでいる。
 流通の存在も目立つ1年だった。卸売業は、生活必需品を安定供給し続けるという社会的責任に基づき、不足する商品・サービスを補い、はたまた新たな提案を進めることで、コロナによる市場への影響を最小限にとどめている。小売業は大手間の統合などもあって、新年以降も再編への動きが加速しそうな気配だ。メーカーや卸もそれぞれに対応を迫られることになる。
 SDGsへの取り組みも進んだ。複数の企業、官公庁、自治体、その他団体などによる協業、協働の動きは、対応を急ぐ各者の思いが具現化したものとみていいだろう。生活者の意識や行動も、間違いなくエシカルな方向に向かうと思われ、この線を外したビジネスは成り立ちにくい可能性が高い。
 反面、原油高による各方面への影響は言うに及ばず、コストアップ要因が積み重なりそうな一年でもある。コロナ禍はくすぶりつつも継続し、いつどこで発生するか分からない自然災害への備えも必要。新しい時代を生き抜くために、多様な知恵がもたらされることを期待したい。(詳細は「日用品化粧品新聞」1月1日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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