「@cosmeアットコスメデータから見る人気の秘密—ヒットコスメの裏側」【寄稿】

(アイスタイルリサーチプランナー 原田彩子)
「手持ちを生かす」が今の気分
「フジコの足しパレは4色で目元を作るパレットではありません」。単色でも重ねても彫り深な目元にしてくれるというアイシャドウの商品説明文は、このインパクトのある一文で始まる。そしてこれは、今まさに生活者が求めていることだと感じている。その背景には、人に会う機会の増加、サステナブル意識の高まりがあるではないかと考えている。
5月にアットコスメメンバーに実施した調査では、人に会う機会の増加が影響してか、約4割が「メイクの仕方が古い、似合っていないのではないかと不安に感じることがある」と回答した。また同調査では、約4割が「新しい化粧品を買う時に、手持ちのものがムダにならないか気になる」「使い切れない化粧品を捨てるのに罪悪感を抱く」とし、メイクのアップデートのために単純に新しい化粧品を買えば済む、という訳でもない複雑な心理が垣間見られる。その両者に寄り添えているのが「足しパレ」と言えよう。
結果クチコミでは「垢抜ける」「トレンドっぽいまぶたになれる」「楽しい」と言い表されている。自分たちの商品だけでなく手持ちのことまで考えてあげられること。今後の時代には不可欠な要素となっていくのではないだろうか。
(詳細は「日用品化粧品新聞」8月1日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で