「@cosmeアットコスメデータから見る人気の秘密—ヒットコスメの裏側」【寄稿】

(アイスタイルリサーチプランナー 西原羽衣子)
スキンケアの関心が髪にも拡大
アットコスメにおいて、コロナ禍を経て生活者の関心が高まっているのが「摩擦レス」だ。この1年間の、アットコスメに投稿されたクチコミにおける「摩擦」という言葉の出現率は、3年前に比べ約2倍に増加した。マスク生活を経験することで、摩擦が肌にダメージを与えるという知識が、実感へと可視化されたことが要因と思われる。
今では、マスカラを擦らずに落とすことができるリムーバーが注目されたり、アイライナーの芯の硬さ、メイクブラシの毛量、洗顔後に使うタオルなどあらゆる場面で、摩擦レスかどうかが言及されている。
クチコミには生活者に新たな気づきを与えている様子も
これを更にヘアケアに拡大させたのがYOLU。「髪のダメージって、紫外線などの日中のダメージのことばかり考えていたけど寝ている時の摩擦、確かに…!!」「コンセプトをみて、確かに肌と同様、髪も摩擦から守った方が良いかも?と思い購入」というクチコミには、この商品が生活者に新たな気づきを与えている様子が表れている。
またクチコミに「睡眠中の摩擦」の記述があるかどうかが商品評価を左右する傾向も見られた。「髪の摩擦ダメージケア」という新たな市場が定着するかどうかは、今後の更なる生活者への啓蒙にかかっていそうだ。
(詳細は「日用品化粧品新聞」11月7日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)